環境問題に立ち向かう株式会社ベホマル
株式会社ベホマルは、滋賀県に本社を構える企業で、CO2を吸収できる樹脂用添加剤「バイオマスCO2吸収材」の開発・製造・販売を行っています。近年、環境問題がますます注目を浴びる中、同社は企業として持続可能な社会を実現するための新たな取り組みを進めています。
2024年8月、ベホマルは立命館ソーシャルインパクトファンドからの資金調達を行い、これにより材料開発の加速を目指します。具体的には、調達した資金を用いてさらなる設備投資や人員の配置を行うことで、研究開発の進展と量産体制の構築を計画しています。これにより、より多くのお客様への製品提供が可能となり、様々なプラスチック製品との併用が期待されています。
バイオマスCO2吸収材の特長
「バイオマスCO2吸収材」は、植物由来の原料を使用した粉末状の材料であり、プラスチックなどに添加して使用されます。この材料を組み込んだプラスチック製品は、常温でCO2を吸収し、80℃以上の熱を加えるとそのCO2を放出する性質を持っています。このように、CO2の吸収と放出を繰り返すことが可能なため、持続可能な製品への応用が期待されています。さらに、植物由来の原料を使用しているため、プラスチック使用量の削減にも貢献します。
社会への貢献と未来の展望
ベホマルの代表取締役・西原麻友子氏は、「無理や我慢をする環境取組ではなく、楽しく誰でも始められる環境取組」を目指しており、身近なプラスチック製品に工夫を重ねることで、日常生活の中で自然にCO2を回収することができる社会を目指しています。これにより、一人ひとりが環境問題に対して無理なく意識を持つことができる環境を整えたいと考えています。
立命館ソーシャルインパクトファンドとの連携も同社の戦略の一環です。ファンドは、立命館大学が掲げる「挑戦をもっと自由に」という学園ビジョンの具現化を目指し、社会課題の解決に向けた新たな事業を支援しています。
西原氏は、これからの展開についても意欲を示し、「私たちの開発によって、環境問題の解決に貢献する製品が一日でも早く登場することを目指して、研究開発を進めていきます」と述べています。
ベホマルの沿革と成り立ち
株式会社ベホマルは、2022年11月に創業しました。西原氏は、15年間大手電子部品メーカーで研究開発を行った後、起業の道を選びました。立命館大学との共同研究を通じて、本格的な開発がスタートし、中小機構が運営するインキュベータに入居。様々なビジネスコンテストでの受賞も果たしながら、着実に成長を遂げてきています。
「地球を救う勇者になろう」というビジョンのもと、ベホマルは持続可能な社会を実現するための努力を惜しまず、今後も世界中でCO2回収が当たり前となる未来の実現を目指して邁進していきます。高校生がその取り組みを知ることで、将来の世代が環境問題に対しての意識を高めるきっかけとなることを希望します。これからの株式会社ベホマルの活躍に期待が寄せられています。