地熱資源の新たな可能性を探るシンポジウム
2023年10月21日、函館市民会館にて「第12回地熱シンポジウムin函館」が開催され、約1,900名がその様子を現地またはオンラインで参加しました。主催はJOGMEC(石油天然ガス・金属鉱物資源機構)で、今年のテーマは「北の大地に眠る優しいチカラ・地熱」。このイベントでは、北海度における地熱の活用方法や、その未来に関する熱い議論が繰り広げられました。
地熱開発の現状と将来
北海道は、近年地熱資源開発が進む地域であり、森町では森バイナリー地熱発電所、函館市でも南茅部地熱発電所が運転を開始しています。この背景には、地熱エネルギーの優れた特性と再生可能エネルギーとしての重要性があり、地域の持続可能な発展に寄与することが期待されています。
特にシンポジウムでは、地熱発電普及推進議員連盟からの増子輝彦名誉会長をはじめ、参議院議員の梅村みずほ氏や、地元自治体の首長たちが来賓として参加し、その重要なFABが強調されました。
基調講演とクロストーク
北海道電力が「明るい未来を切り拓くクリーンエネルギー地熱」に焦点を当てた基調講演を行った後、ジオサーマルアンバサダーのアルピニスト・野口健氏が地熱資源開発の取り組みについて語り、その後は神永 晃氏との創造的な対話が展開されました。
特に印象的だったのは、演劇ユニット「TEAM NACS」のリーダー、森崎博之さんもゲストに迎えたクロストークです。ここでは、地熱を利用したハウス栽培がもたらす農業の未来像や、地域の食と農の新しい可能性について熱く語られました。
地熱をもっと身近に
シンポジウムの一環として、地熱ビジネスが展開されるブースも設けられ、参加者は実際の地熱関連プロジェクトに触れる機会を得ました。さらに、並行して五稜郭タワーでは「かいけつゾロリと楽しく学ぶ 謎解き地熱アカデミア」が開催され、子どもたちにも再生可能エネルギーに対する興味を促すイベントが行われました。こちらには約300名が参加し、大盛況に終わりました。
参加を振り返って
今回のシンポジウムは、多様なテーマを通じて地熱エネルギーの利活用や地域活性化に向けた議論を促進する重要な機会となりました。オンライン配信も行われたため、より多くの人々が地熱の可能性に触れることができました。このような取り組みが地域の未来をさらに明るく照らすことにつながることを期待しています。
シンポジウムの詳細な様子やアーカイブは、公式サイトやYouTubeの「JOGMEC channel」で公開されていますので、多くの方にご覧いただければと思います。