物価高騰時代の消費トレンド:1,700人が語る収入と支出の本音
2024年、私たちの生活を直撃する物価高騰。家計への影響は深刻で、多くの人が節約を強いられています。一体、消費者はどんな状況で、今後どのようにお金を使おうと考えているのでしょうか?
CCCMKホールディングス株式会社が実施した「2024年消費意識調査」では、全国の20~69歳の男女1,795人を対象に、収入や消費に関する意識を調査しました。
調査結果から見えてきたのは、
物価上昇を実感している人が95%にのぼる一方で、収入が物価上昇に追いつかず、経済的な不安を抱えている人が多いという現実でした。
収入は横ばい、物価は上昇!厳しい経済状況
調査では、まず現在の物価の感じ方について分析しました。その結果、1年前と比較して「かなり物価が上がった」と回答した人が65%、「やや物価が上がった」と回答した人が30%と、
実に95%の人が物価上昇を実感していることが明らかになりました。
一方で、収入と物価のバランスについては、厳しい状況が浮き彫りになりました。収入が物価上昇分をカバーできていると回答したのはわずか6.7%にとどまり、収入が増えたものの物価上昇分をカバーできないと回答した人は18.1%でした。
全体の半数以上が「収入は横ばいで物価上昇分をカバーできない」と回答しており、収入が増えた人でも、その多くが物価上昇に対応しきれていない状況です。職業別に見ると、収入が増えたのは「会社員・公務員(正社員・正規職員)」に集中しており、「会社員・公務員(派遣社員・契約社員・臨時職員等)」「パート・アルバイト」では「横ばい」が6割に達していました。
生活費は節約、でも旅行やイベントにはお金を使う!
生活者の多くが経済的な不安を抱える中、消費行動にも変化が見られます。調査では、「積極的にお金を使うもの」と「節約するもの」について分析しました。
積極的にお金を使うものとしては、「趣味に関わるお金」「日常生活を送るのに必要な衣食住に関わるお金」が上位にランクインしました。一方、節約対象は、「日常生活を送るのに必要な衣食住に関わるお金」「人と会う・遊ぶためのお金」が上位となりました。
注目すべきは、「日常生活を送るのに必要な衣食住に関わるお金」が、積極消費と節約の両方で上位にランクインしている点です。これは、生活費は節約せざるを得ない状況である一方で、生活の質を維持するために必要なものには、ある程度お金を使いたいという、生活者の複雑な心理を表していると考えられます。
夏は旅行、年末年始は人と会う!イベントへの期待
今後の消費計画では、夏は「旅行やイベントのためのお金」、年末年始は「人と会う・遊ぶためのお金」に積極的にお金を使いたいという意向が見られました。
これは、日々の生活費は節約するものの、
イベントや特別な機会には、生活の楽しみを取り戻したいという、生活者の強い希望を表しているのかもしれません。
まとめ:物価高騰と収入格差の狭間で
今回の調査結果から、物価上昇は生活者の経済状況に大きな影響を与えていることが明らかになりました。収入が物価上昇に追いつかず、多くの生活者が経済的な不安を抱えている状況です。
消費行動では、節約を意識しながらも、イベントや特別な機会には、生活の楽しみを取り戻したいという希望が見られました。今後も、物価高騰と収入格差がどのように変化していくのか、そして消費者の行動がどのように変化していくのか、注目していく必要があるでしょう。