世界初のmini-Mt.FUJIを搭載した衛星が宇宙へ飛び立つ

世界初のmini-Mt.FUJI搭載衛星が宇宙に飛び立つ

2025年10月10日、一般社団法人e-kagaku国際科学教育協会（以下、e-kagaku）は、世界初のmini Mt.FUJIを搭載した1Uキューブサット「e-kagaku1」（愛称：IWATO）を、国際宇宙ステーション（ISS）のきぼう実験棟から宇宙へと放出しました。この歴史的な瞬間を迎えるにあたり、e-kagakuは新たな技術の実証実験をスタートし、未経験の若者たちが集結したプロジェクトの成果を全国へ発信することとなります。

プロジェクトの特色

このキューブサットは、JAXAが開発した衛星レーザー測距用超小型リフレクターmini-Mt.FUJIを世界で初めて搭載しています。これにより、従来大型衛星でしか実現できなかった精密測距技術が、超小型衛星でも実現可能であることが明らかになりました。また、プロジェクトの立ち上げからテストに至るまでの全工程を、独自に開発したとのことです。

さらに、プロジェクトには日本各地から選ばれた小学生から大学院生までの40名が関わり、5年の歳月をかけてこのプロジェクトを成し遂げました。若者たちの技術やアイデアが、一工程ごとのクオリティを高め、衛星の開発に寄与している点も大きな特色です。

衛星レーザー測距技術の実証実験

今回のプロジェクトでは、IWATOに搭載されたレーザーリフレクターを活用し、衛星レーザー測距技術の軌道上実証を行います。この実証実験は、国際レーザー距離測定サービス（ILRS）の協力を得て行われ、スペースデブリの動きを観測することが期待されています。これにより、今後の衛星や宇宙の安全性に向けた重要なデータが収集されることでしょう。

e-kagakuいわき宇宙センターの設立

IWATOの放出後、プロジェクトは福島県いわき市の廃校に「e-kagakuいわき宇宙センター」を設立し、衛星からのハウスキーピングデータを受信する体制を整えます。このセンターでは、ジュニア世代が主体となって衛星の状態監視や科学データの継続的収集を行っており、実際に使うことで彼らの成長を見守っています。

人材育成の成果

これまでの5年間の努力が実を結び、プロジェクトに参加した4名の学生は日本の宇宙開発を牽引する企業に就職を果たしました。これは、ジュニア世代でも経済界で評価される成果物を生み出すことが可能であることを実証したものです。

今後の展開

今後は、2号機の開発や月面探査ローバーのプロジェクトを始め、全国展開を目指した「全国宇宙探査ロボット体験ツアー」を開催する予定です。これにより、より多くの人々に宇宙開発へのチャレンジの機会を提供し、人材育成をさらに推進していく方針です。

技術的意義

IWATOは単なる教育プロジェクトにとどまらず、宇宙開発における新たなステージを切り開くものであり、このmini-Mt.FUJIの搭載によってスペースデブリ観測という社会的課題に貢献することが期待されています。このようなプロジェクトが今後も続くことで、次世代の宇宙開発とその人材育成に大きな貢献を果たすのです。

さらに詳細や問い合わせについては、一般社団法人e-kagaku国際科学教育協会までご連絡ください。

電話：075-612-6814（090-3827-0570）
メール：[email protected]
ウェブサイト：e-kagaku.com

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