大阪府佛教会が贈るシンポジウム
大阪府佛教会は、創立60周年を記念して、一般公開シンポジウムを開催します。このシンポジウムは、2025年9月5日・6日に行われる第47回全日本仏教徒会議大阪大会の一環として、特に「無量の『いのち』~すべてのいのちを慈しむ~」をテーマにした内容となります。世界の現状を踏まえ、私たちが直面する命の軽視について、各分野で活動を続ける専門家たちにより、多角的な視点から議論される予定です。
開催背景
2025年に行われる大阪・関西万博は「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマに掲げています。この万博は、命の重要性について考えを深める機会を提供しますが、一方で2500年にわたる仏教の視点からの考察は十分に行われていないというのが現実です。ウクライナや中東地域で続く戦争、気候変動、さらには社会の分断が進む中で、多くの命が失われていることを背景に、私たちは生命の尊重とその意味の再考が求められています。
シンポジウムの内容
シンポジウムには、著名な登壇者が集います。高橋源一郎、小説家であり文化人類学者・山極壽一、さらには生物学者の福岡伸一、中島さち子、そして釈徹宗といった多彩な専門家が一堂に会し、各々の専門知識を基に命の尊さについて討論します。
登壇者
- - 高橋源一郎:著名な小説家、および大学の教授。
- - 山極壽一:人類進化論の専門家、京都大学での研究経験を持つ。
- - 福岡伸一:生物学者であり、生命の本質に迫った書籍の著者。
- - 中島さち子:ジャズピアニストであり、STEAM教育の推進者。
- - 釈徹宗:宗教学者で、多くの宗教との対話に貢献している僧侶。
シンポジウムは、9月5日には「未来社会における宗教の役割」に関するフォーラムが予定されており、9月6日には命を慈しむことに直結する内容についてのシンポジウムが行われます。これらのイベントは、オンラインでも参加可能で、無料で視聴できます。
参加方法
観覧は、会場参加とオンライン参加の二つの形式があります。会場参加はホテル日航大阪で行われるため、事前の申し込みが必要です。オンラインでの視聴は、YouTubeを通じて実施されます。これにより、全国の方々が気軽に参加できる仕組みが整えられています。
特に、「いのち」というテーマは今の時代において非常に重要であり、シンポジウムはすべての人々が自身の「いのち」について再考する良い機会となるでしょう。様々なバックグラウンドを持つ登壇者たちの意見を聞くことで、私たちの考えも広がることが期待されます。
終わりに
今回のシンポジウムは、「命」の大切さを見つめ直す機会として、時代の節目とも言える「戦後80年」を迎えるにあたって、私たちに何を発信し、どのように行動すべきかを考えるための大切な場となります。このような意義深い大会で、「いのち」とは何かを共に考え、未来の社会に向けての新たな一歩を模索していきましょう。