インボイス制度の実態
2024-08-09 18:06:34

インボイス制度導入後の実態調査、事業者と税理士が抱える負担増加の現実

インボイス制度導入後の税務実態調査



2023年10月に導入されたインボイス制度。しかし、この制度は個人事業主や小規模事業者にとって様々な混乱を引き起こそうとしています。税理士ドットコムを運営する弁護士ドットコム株式会社では、制度の真実を探るべく調査を実施しました。

調査の背景



日本の税務環境において、インボイス制度が果たす役割は重要ですが、同時にその実施が事業者や税理士にどのような影響を与えているのかが懸念されています。特に小規模事業者にとって、負担が増すことは致命的なケースも考えられます。

調査結果の概要



調査対象は272名のユーザー(210名の個人事業主、62名の法人)と103名の登録税理士。結果的に、約半数の個人事業主が適格請求書発行事業者に登録しておらず、今後もその予定がないと回答した割合は38.1%にも及びました。これに対し、税理士のほぼ全員が業務負担の増加を実感しており、94.9%が「業務が増えた」と報告しています。

登録の壁



調査により、多くの個人事業主が適格請求書発行事業者としての登録を行っていない理由が明らかになりました。「取引が継続しているから」という声が61.8%と最多を占め、経済的な損失を避けるために登録しない傾向にあることが浮き彫りとなりました。

増加する業務量



税理士への調査では、業務量の増加が明らかでした。特に、領収書や請求書の確認、記帳の業務が増えているという声が多かったのです。また、ユーザー側でも、業務が増えたと感じている割合が約半数を占める結果となりましたが、業務負担が変わらないまたは減ったと答えた側は、そもそも適格事業者への登録が進んでいないことが影響していると考えられます。

改正求める声



調査は、インボイス制度に対しての抜本改正を求める声が強いことも明らかにしました。税理士の54名(52.4%)とユーザーの193名(71.0%)から「制度の廃止も含めた抜本的改正」を求める意見が寄せられています。事業者たちは、税理士による税制への反対の声を求める一方で、実効性のある解決策を期待しています。

まとめ



インボイス制度の実施による影響は小さくなく、事業者や税理士は新たな課題に直面しています。今後の制度の運用や改正が求められる中で、税務環境のスムーズな運営に向けての工夫や取り組みが必要です。詳しい調査結果はPDFで配布されていますので、興味のある方はぜひ確認してください。具体的なデータや分析を通じて、制度の改善に向けた理解を深めることができるでしょう。


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