2025年に向けた中古車買取相場の変動と未来予測

株式会社ファブリカコミュニケーションズが運営する日本の中古車一括査定サイト「車選びドットコム」から発信される最新の2025年3月版中古車買取相場レポートについてお伝えします。このレポートでは、過去数年間のデータを分析し、今後の中古車買取相場の予測を行っています。

高値傾向の中での小休止

2025年3月版のレポートによると、全体的には中古車買取相場は高値で推移していますが、やや小休止の状況にあると言えます。昨年の末から買取相場は大きく上昇し、春の需要期に向けて過去5年間で最も高い水準に達しました。この上昇は、夏前にさらに最高値を更新する可能性があるとされています。

相場上昇の要因

相場の上昇については、主に3つの要因が影響を与えていると分析されています。まず、世界的な半導体不足や部品供給の遅れが挙げられます。これは新車の生産に影響を及ぼし、新車の納期が長くなり結果的に中古車市場への需要が増加しているためです。

次に、国内経済の停滞と新型コロナウイルスの影響も無視できません。特に人気のある5年落ちの中古車の流通量が減少したことが、買取相場の高騰を助長しています。新車購入を希望するユーザーが中古車に流れることが相場を押し上げています。

最後に、円安による海外の需要が増加している点も重要です。海外市場における日本の中古車の競争力が向上し、特に発展途上国での人気が高まっていることが背景にあります。加えて、スリランカが5年ぶりに自動車輸入を再開することを発表しており、これも買取価格上昇の期待を高めています。

市場動向と今後の予測

先月の報告では、高年式の低走行車の買取価格の上限について言及されましたが、実際には国産車および輸入車の落札価格は上昇を続けています。アメリカの金融政策や世界経済、為替の動向が今後の市場を左右する要因となるでしょう。円安が進めばさらなる需要が見込まれ、一方で円高に転じると買取相場に影響を及ぼす可能性があります。

中古車買取の動向

過去2年間のデータを基にした中古車オークション相場は、昨年特に車両の年式が1年古くなる前に手放すユーザーが増加したことから、秋には軽自動車の新車生産も回復し、提供が安定。これにより、買取相場は12月に底を打った後、1月からは例年通りに回復し、2月には過去最高値を記録しました。今後も3月を過ぎると新生活需要の落ち着きにより相場は回復、夏に向かって上昇が続くと予測されています。