大阪大学発ベンチャーが新たな細胞培養施設を設立し再生医療の未来を切り開く

大阪大学発の新しい細胞培養施設



クオリプス株式会社が新たに商業用細胞培養加工施設の建設を発表しました。この施設は、大阪大学大学院医学系研究科と共同で進めている重症心不全を対象としたiPS細胞由来の心筋シートの研究開発を支える重要な拠点となる予定です。施設では、治験用細胞の製造と商業的な生産が行われ、再生医療における新たな一歩を踏み出します。

共同研究の背景



クオリプスは、2017年に設立され、iPS細胞由来の心筋シートの開発を目的としたベンチャーです。このシートは、心筋細胞が主成分であり、心不全の患者に対する新しい治療法として注目されています。心臓移植や人工心臓装置以外に選択肢がない重症心不全に対し、心機能の改善や回復を促す効果が期待されています。

設備の特長



同施設では、「効率的かつ生産性の高い製造プロセス」を実現するための独自設計が施されています。その中で、以下の3つの特長が挙げられます。

1. ラボ一体型のワンストップ製造施設: 研究開発から生産まで一貫して行える設計により、効率的な生産を支える
2. ダイダン社の局所制御技術: エアバリアブースを活用し、安定した大量培養を実現
3. 交差汚染防止設計: 特に複数プロジェクトを同時進行で進める際に重視される

これらの革新的な設計は、細胞培養加工の新しいスタンダードを築く可能性を秘めています。施工はダイダン株式会社が担当し、2020年の初夏に稼働を開始する予定です。

今後の展開



施設の稼働により、クオリプスはiPS細胞由来の心筋シートの実用化を加速し、新たな細胞製品の開発を進めることで、医学界に貢献していく方針です。また、今後開催される第19回日本再生医療学会では、ダイダン社と共同で新しい製造施設のリスク分析や設計コンセプトに関する発表を行う予定です。

このように、クオリプス株式会社の取り組みは、再生医療の分野における技術革新を推進していくことが期待されています。今後の進展に注目です。

お問い合わせ



詳細や報道に関するお問い合わせは、クオリプス株式会社広報担当までご連絡ください。ホームページはこちらで確認できます。

会社情報

会社名
クオリプス株式会社
住所
東京都中央区日本橋本町3−11−5日本橋ライフサイエンスビル2 507
電話番号
03-6231-0043

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