キャッチボールと売れるネット広告社の業務提携
後払い決済サービスを提供する株式会社キャッチボール(本社:東京都品川区)が、株式会社売れるネット広告社(本社:福岡県福岡市)と業務提携契約を結んだことを発表しました。この提携は、急成長を遂げつつある後払い決済市場において、双方の持つ専門性を活かし、サービスの拡充を目指すものです。
近年の後払い決済市場の成長
後払い決済、またの名をBNPL(Buy Now Pay Later)は、ECサイトなどで商品を購入後、コンビニエンスストアや銀行、郵便局などで代金を支払うという手法です。経済産業省の報告によれば、国内外での利用者が増加しており、株式会社矢野経済研究所が行った調査では、BNPL市場は2026年までに二兆円に達する見込みとされています。
この背景には、消費者の利便性を重視した購買行動の変化や、ECサイトの利用増加などが挙げられます。消費者にとって、手元に商品が届くまで代金を支払わなくて良いため、安心して購入できる点が支持されています。
提携の狙いと取り組み内容
キャッチボールと売れるネット広告社は、この業務提携によって共同で後払い事業の運営を行うことに加え、システムの連携強化や新商品の開発に取り組む予定です。
1. 共同運営による加盟店の募集と管理
提携により、売れるネット広告社が加盟店の募集や管理を実施し、キャッチボールが費用回収やサポートを共同で運営します。これにより、より多くの加盟店に対する後払い決済サービスの導入を加速することが期待されています。
2. システム連携の強化
さらに、売れるネット広告社が提供する「売れるD2Cつくーる」と、キャッチボールの「届いてから払い」及び「後払い.com」のシステムを連携強化することで、顧客はよりスムーズに後払い決済が利用できるようになります。この新しいシステムの導入により、商品申込完了前にリアルタイムでの与信確認が可能となります。
3. 新商品の開発
両社は、D2C(Direct to Consumer)のビジネスモデルを支援してきた知見と後払い決済サービスのノウハウを結集し、新たな後払い決済パッケージ商品を開発します。これは、特にD2C事業者に向けた新商品としてのマーケットの開拓を目指しています。
今後の展望
提携における取り組み実績として、2024年10月にはAPI連携が完了し、新しいサービスの提供もスタートします。これには、成果報酬型の引き上げ誘導施策の実施が含まれ、消費者に対して上位商品や別の商品をレコメンドする販促オプションも用意されています。
このように、キャッチボールと売れるネット広告社の提携は、後払い決済という新たなニーズに応じるための重要な一歩となり、顧客にとっても利便性が向上することが期待されます。両社の今後の関係性と、その取り組みに注目が集まります。