先進的CCS事業船舶輸送案件の進展
近年、地球温暖化対策としての二酸化炭素(CO2)の回収、貯蔵、輸送技術が注目を集めています。特に、JOGMEC(独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構)が推進する先進的CCS(Carbon Capture and Storage)事業は、この分野における重要な指針となっています。本稿では、先進的CCS事業における船舶輸送案件について、JOGMECが発表した選定結果を詳しく解説します。
JOGMECの役割と目的
JOGMECは、二酸化炭素を分離・回収し、輸送・貯留するためのバリューチェーンを垂直統合的に支援することを目指しています。令和5年度からは、横展開が可能なビジネスモデルを確立するために、特に先進性のあるプロジェクトを選定し、助成を行っています。これにより、CO2の排出量を削減し、持続可能な社会の実現につながることが期待されています。
船舶輸送案件の選定
JOGMECは、2023年2月から3月にかけて、先進的CCS事業の船舶輸送に関する委託調査業務の公募を行い、厳正な審査の結果、6つの案件を委託先候補として選定しました。これらの案件は、地理的に近接したCO2排出事業者間の連携によって構成されており、効率的にCO2を集約し液化設備などを共用することを目指しています。
選定された6つのクラスター
1.
川崎クラスター
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参加企業: 三菱商事、太平洋セメント、他
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地域: 神奈川県川崎市京浜臨海エリア
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想定出荷量: 年間54万トン
2.
堺泉北クラスター
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参加企業: 関西電力、コスモ石油
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地域: 大阪府堺泉北エリア
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想定出荷量: 年間75万トン
3.
水島クラスター
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参加企業: 住友商事、旭化成、他
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地域: 岡山県倉敷市水島エリア
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想定出荷量: 年間343万トン
4.
宇部クラスター
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参加企業: UBE三菱セメント、宇部マテリアルズ
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地域: 山口県宇部エリア
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想定出荷量: 年間55万トン
5.
苅田クラスター
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参加企業: UBE三菱セメント、麻生セメント
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地域: 福岡県苅田エリア
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想定出荷量: 年間60万トン
6.
松浦クラスター
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参加企業: 電源開発、九州電力
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地域: 長崎県松浦エリア
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想定出荷量: 年間200万トン
コスト削減の重要性
令和6年度には、国産の貯留所までのCO2輸送に関するパイプライン案件が進行中であることから、船舶輸送におけるコスト削減が今後の重要な課題として位置付けられています。液化や一時貯蔵など、追加の工程があるため、さらなる効率化が必要です。
今後の展望
選定したクラスターについては、契約に向けた議論が続いており、早期の締結が目指されています。また、昨年度から検討されている船舶輸送案件の輸送と貯留部分についても、引き続き協議を進める方針です。これにより、持続可能なCO2管理の強化が期待されます。
今後のJOGMECの取り組みから目が離せません。持続可能な社会に向けて、これらのプロジェクトの進展を見守っていきたいと思います。