日本銀行の営業毎旬報告(令和7年3月31日現在)
日本銀行は2025年3月31日現在の営業毎旬報告を発表し、資産と負債の詳細な分析を行いました。総資産は729.2兆円で、前年の756.4兆円と比較すると27.2兆円減少し、前年比で3.6%の減少率を示しています。この報告では、主要な資産項目と負債項目の前年比の変動とその背景について詳しく説明します。
資産の状況
日本銀行の資産の中で大きな減少が見られたのは、国債と貸付金の2つの項目です。具体的には、国債は13.7兆円減少し、前年比で2.3%の減少となっています。この減少は、長期国債の購入額を減らしたことによるもので、資産の調整が行われた結果です。
貸付金も前年より11.1兆円減少し、前年比で10.3%の減少を記録しました。これは、共通担保資金供給オペレーション等による資金供給の減少が影響していると考えられます。
資産の内訳
- - 金地金: 441,253,409千円
- - 現金: 478,338,619千円
- - 国債: 575,930,882,821千円
- - 社債: 4,853,716,610千円
負債の状況
負債の面では、当座預金と政府預金の減少が際立っています。特に、当座預金は30.7兆円減少し前年比で5.5%の減少を示しました。これも、長期国債の購入額減少や資金供給の減少が影響を及ぼしています。
政府預金に至っては、前年比で11.8兆円の減少を記録し、特に74.9%の減少率を示しました。この状況は、国庫の資金繰りの状況を反映したものです。
負債の内訳
- - 発行銀行券: 118,668,594,519千円
- - 当座預金: 530,432,637,121千円
- - 政府預金: 3,938,057,093千円
まとめ
このように、日本銀行の2025年3月31日時点での営業報告からは、主要な資産および負債の減少が明確に示されています。これらの変動は、政策の調整や市場環境の変化に起因しているため、今後の経済動向に与える影響にも注目が集まっています。特に、資金供給の減少や国債購買の調整は、経済全体の活力にどのように影響するかが今後の重要な焦点となるでしょう。日本銀行の次の動向と、金融政策への影響を引き続きウォッチし続ける必要があります。