フィッシング被害防止へ向けた官民共同キャンペーン
日本クレジットカード協会(JCCA)は、フィッシング詐欺による被害を食い止めるため、官民11団体が共同で始める「フィッシング啓発強化キャンペーン」の実施を発表しました。このキャンペーンは、2025年11月17日から開始される予定です。
背景
フィッシング詐欺は年々手口が巧妙化しており、2024年にはクレジットカード不正利用による被害額が約555億円に達しました。これは前年比で14億円も増加した数字で、過去最悪の記録を更新しています。特に、非対面取引における番号盗用による不正利用の被害は全体の約93%を占めており、その影響は広範囲に及んでいます。このため、クレジットカード利用者への警告が急務とされており、JCCAは今回のキャンペーンを通じて注意を呼びかけます。
具体的な取り組み内容
1. JCCAによるWEB広告
キャンペーンの一環として、2025年11月17日から12月16日までの期間、JCCAはフィッシング防止を目的としたWEB広告を展開します。
これには、フィッシング啓発動画や関連バナーが含まれ、特設サイトへのリンクも設けられます。メッセージは次の通りです:
- - フィッシングにご注意を。
- - メールのリンク先から安易にクレジットカード番号を入力しないでください。
- - フィッシングサイトでクレジットカード番号を入力した際は、すぐにカード会社に連絡を。
広告は主にYouTubeやWEBバナーを通じて展開され、多くのクレジットカード利用者に対してフィッシングのリスク認知と注意喚起を行います。
2. 各省庁・団体からの注意喚起
このキャンペーンには多くの省庁や団体が参加しており、2025年11月17日から順次、彼らのWEBサイトや公式SNSを通じてフィッシングへの警戒喚起が行われます。参加団体は、消費者庁、総務省、経済産業省など、計11の組織です。
3. 地域警察による防犯イベント
さらに、全国各地で開催される警察主催の防犯イベントでも、フィッシングに関する啓発活動が行われます。これにより、地域全体での意識向上が図られます。
まとめ
フィッシング詐欺は、進化を続けるサイバー犯罪の中でも特に直面しなければならないリスクの一つです。JCCAと11の団体が協力し、効果的な対策を講じることで、クレジットカード利用者が安全に金融サービスを利用できる環境を整えることが期待されています。従って、利用者一人ひとりの注意も必要です。今後のキャンペーンに眼を凝らし、自身を守るための知識を身に付けていくことが重要となります。