大東建託健康保険組合が「足の訪問指導」を開始
大東建託健康保険組合が、株式会社NarrativeFootが提供する「足の訪問指導」サービスを導入したことが発表されました。このサービスは、国内初の試みであり、理学療法士が自宅を訪問し、特にロコモティブシンドローム(運動器症候群)の予防を支援することを目的としています。
社会的背景とロコモティブシンドロームの現状
現在、日本国内では約4700万人がロコモティブシンドロームの予備軍とされています。ロコモは、歩行能力の低下が原因で転倒や要介護状態を引き起こす重要な要因となっています。このため、健康保険組合では、第3期データヘルス計画に基づき、保健事業を運営しており、今後の健康寿命延伸を目指した取り組みが必要とされています。
足の訪問指導事業の概要
「足の訪問指導」は、60歳以上の被保険者及び被扶養者を対象に、専門家である理学療法士(足の健康アドバイザー)が自宅へ訪問し、足部のチェックや靴の履き方の指導を行います。訪問者は、個々の生活環境や目指す目標に応じて、自宅で行えるエクササイズやセルフケア方法を提案します。このサービスは、足の健康を可視化し、理学療法士のサポートの下で、在宅でも専門的なケアを受けることができる新しい試みです。
更なるサポート
また、利用者には歩行をサポートするインソールが提供され、訪問後も「歩く」を継続的に支援するよう設計されています。これにより、健康的な歩行を維持することが可能になります。
大東建託健康保険組合の狙い
大東建託健康保険組合は、保健事業強化の一環として、足の健康に特化した訪問指導を導入しました。同組織の横村常務理事は、足の健康管理はこれまで見過ごされがちだったが、年々高齢者の医療費が増加していることから、ロコモ対策がますます重要になっていると認識しています。
「健康寿命を延ばすためには、健康に歩き続けることが大切です。」と彼は述べ、医療費減少に繋がることを期待しています。
NarrativeFootの思い
一方、NarrativeFoot株式会社の代表取締役・我妻誠一氏は、足を「健康のバロメーター」と捉え、60年以上も支えてきた足に対するケアの重要性を強調しました。「足の健康は、ロコモ予防において非常に大切な基盤です。」と語り、足部の機能向上が歩行の質を左右することを伝えています。
この訪問指導サービスは、デジタル時代にあえて対面での支援を行うことで、利用者に「自分の足で健康的に歩き続けてほしい」というメッセージが直接届くことを目指しています。
まとめ
大東建託健康保険組合とNarrativeFootによるこの試みは、国内では新しい保健事業のスタイルを築く可能性を秘めています。自分の足の健康を見直し、サポートを受けることが、これからの健康生活を彩る重要なステップとなるでしょう。今後、シニア世代の方々がより健康的に、充実した生活を送るための新たな手助けとなることが期待されています。