山梨市と企業が結ぶ防災の絆
2024年12月10日、山梨市は、山梨フルーツリゾート株式会社および国際興業エネ・ソリューションズ株式会社と共に防災協定を締結しました。この協定は、災害時に要配慮者を受け入れ、安全な避難環境を提供することを目的としています。
協定の背景
山梨フルーツリゾートは、山梨市内に立地するフルーツパーク富士屋ホテルを運営しています。このホテルは、43の客室や大浴場、広い宴会場を備えており、災害時に地域住民に安心して利用してもらえる施設です。高台に位置するこのホテルは、地震や洪水といった自然災害に対する避難場所として、とても有用であると言えるでしょう。
さらに、国際興業エネ・ソリューションズは、山梨市内の水力発電事業を計画しており、本協定への参加は災害時の電力供給を通じて地域社会に貢献することの一環でもあります。これにより、地元企業の連携が一層強まることが期待されています。
協定の内容
本協定の要点として、災害発生時には、山梨市からの要請に基づきフルーツパーク富士屋ホテルが福祉避難所(二次避難所)として機能します。特に、新生児や乳幼児、妊産婦などの要配慮者が安心して避難生活を送れる環境を整えることが重視されています。
これらの要配慮者は、一次避難所での集団生活がストレスの原因となることがあるため、ホテルのファシリティを利用することで快適な避難生活を支援します。また、定期的な食料品の提供や入浴支援なども実施される予定です。
災害時の電力供給
国際興業エネ・ソリューションズが計画している水力発電所は、峡東地域広域水道企業団が所有する第2減圧槽施設内に設置される予定です。この発電所では、可搬型蓄電池が設置され、発電が始まると、蓄電池にためた電力を災害時に避難所へと無償で提供します。これにより、避難施設でも電気が必要とされる場面でその供給が行えるようになります。
まとめ
山梨市と企業の連携によって、新たな防災協定が結ばれたことは、地域社会にとって大きな安心材料となります。災害時に要配慮者が快適に過ごせる避難環境を確保するためには、地域全体としての取り組みが欠かせません。今後もこのような取り組みを通じて、地域の安全と安心を高めていくことが期待されます。
この協定は、山梨市の住民にとって心強い存在となることでしょう。地域の企業間での協力が進むことで、より強固な防災体制が築かれていくことを願っています。