ナウキャストとニッセイアセットマネジメントの新たな挑戦
株式会社ナウキャストは、ニッセイアセットマネジメントと共に、生成AIを活用した社内アプリケーションを開発しました。この取り組みは、顧客への提案活動の向上や社内業務の効率化を目的としたものです。具体的には、資産運用の分野において、生成AIがどのように役立つかを探求する過程で実現しました。
生成AIの導入背景
2023年8月、ニッセイアセットマネジメントはAzure OpenAIやAmazon Bedrockを用いた生成AIの導入を進め、社内情報を参照できるチャットシステムを構築しました。このシステムは、業務の実態に即した現場発の生成AI活用を促進します。さらに、昨年の秋には「DXブートキャンプ」という社内アイデアソンを通じて370人の社員から実用的なアイデアが提案され、その中から選ばれた23個のアイデアが実際の開発に繋がりました。
開発内容と成果
開発されたアプリケーションでは、生成AIの要約機能やプロンプトの工夫により、顧客のニーズに合ったレポートを社内で素早く検索できる機能が実装されました。これにより、資産運用における意思決定が迅速化され、顧客への提案力が高まると考えられます。また、このアプローチは、社員からのアイデアを基にした実用性の高い取り組みとして評価され、新規性も兼ね備えています。
ナウキャストの役割
ナウキャストは、今後もニッセイアセットマネジメントと協力し、生成AIを活用した業務の高度化を支援する予定です。このような取り組みは、金融業界における生成AIの活用が進む中、同社の競争力を高める要因となるでしょう。また、ナウキャスト自体も、東京大学経済学研究科のプロジェクトを基に2015年に設立された企業であり、オルタナティブデータのリーディングカンパニーとして、さまざまなデータ解析サービスを展開しています。
Finatextグループの展望
ナウキャストは、Finatextグループの一員として、金融サービスを「サービス」として再発明することを目指しています。グループ内には、他にも証券ビジネスプラットフォームを提供する企業や、オルタナティブデータ解析サービスを行う企業があり、パートナーシップを通じて新しい金融サービスを開発しています。これにより、金融がより身近で使いやすいものへと進化することが期待されます。
結論
生成AIを駆使したナウキャストとニッセイアセットマネジメントの取り組みは、金融業界に新風を吹き込むものであり、今後の進展が大いに期待されます。現場からのアイデアを活かし、金融業界のサービス向上に貢献する姿勢は、多くの業界でも模範となるでしょう。今後の展開に目が離せません。