AIを活用した広告審査業務を革新する共同開発の始まり
株式会社LegalOn Technologiesと大和アセットマネジメント株式会社は、AI技術を駆使した「ドキュメント審査AIシステム」の共同開発を発表しました。この取り組みは、広告審査業務の効率化と高度化を目的にしており、2025年10月の実用化を目指します。
共同開発の目的と目指す未来
この新たなシステムでは、大和アセットマネジメントが扱う「月次レポート」をはじめとする文書を対象に、LegalOn TechnologiesのAI技術を活用することで、審査精度の向上とスピード化を図ります。特に、広告審査においては、近年増加している件数や内容の複雑さから、業務の効率化が急務となっています。この課題に対し、2社はAIの知見を融合させ、新たな業務モデルを提案します。
現在、毎月1,000件を超える広告審査を行っている大和アセットマネジメントにとって、本システムは業務の標準化や品質の向上も期待される重要なプロジェクトです。AI技術の導入により、投資家への情報提供のスピードも向上し、より的確な情報を届ける体制を整えることができます。
2社の背景と役割
LegalOn Technologiesは、法務やコーポレート部門向けに、先進的なAIソリューションを提供しています。特に、弁護士の専門知識とAI技術を組み合わせたサービス展開に注力し、これまでに7,000社以上にAIサービスを導入しています。また、AIカウンセル「CorporateOn」の提供も開始し、ビジネスの現場で発生するさまざまな業務課題へとアプローチを拡大しています。
一方の大和アセットマネジメントは、大和証券グループの資産運用会社で、国内外の様々な資産を対象に多様な投資信託の運営を行っています。これまでの業務を見直し、AIを活用することにより、審査業務の新たなスタンダードを創出したいという思いが共同開発の原動力となっています。
代表者のコメント
大和アセットマネジメント株式会社 代表取締役社長の佐野径氏は、AI技術の活用は広告審査業務の革新に繋がると述べています。審査品質の向上とナレッジの蓄積を両立することで、投資家にとって有益な情報を提供する体制を構築することができると期待されています。
LegalOn Technologiesの角田望CEOも、金融領域での初の共同開発が新たな価値を創出する挑戦になるとコメント。AIによる業務スタイルの革新は、資産運用業界全体の競争力を強化し、持続的な経済成長に寄与するとしています。
未来に向けた展望
本プロジェクトは、まずは広告審査業務に特化した導入からスタートし、将来的には対象文書を拡大し、広告審査以外の業務にも展開する予定です。この取り組みが成功すれば、資産運用業界全体におけるAI技術のポテンシャルを広げるきっかけにもなります。
この革新的な取り組みが、どのように広告審査業務を変えていくのか、今後の展開に期待が寄せられます。