松くい虫対策ドローン
2017-09-22 17:00:14

松くい虫被害を空から見つめる!ドローンによる新技術が始動

長野県の伊那市で、松くい虫による森林被害への対応が新たな一歩を踏み出しました。

このプロジェクトでは、空からの映像撮影を行うことで松くい虫の被害を正確に把握する実証実験が実施されます。日本初の試みであるこの取り組みは、空撮技術とドローンを活用し、森林の状態を効率的にモニタリングすることを目指しています。

ドローンによる空撮のメリット


実験に用いられるドローンは、国内の大手エンルート社製のQC730。これにより、30〜40分という長時間の撮影が可能となり、通常のドローンと比べて20〜50ヘクタールにわたる広範囲をカバーすることができます。さらに、ジンバル支持により、撮影の安定性も確保されています。

使用されるカメラは、ソニーのα6000という可視光カメラおよびマルチスペクトルカメラのRedEdge。これらを駆使することで、松くい虫の被害状況をより詳細に観察できるようになります。撮影結果はリアルタイムで表示され、関係者はその結果に基づき迅速な対応策を講じることができるため、森林管理に新たな価値を提供します。

技術的側面と連携


この取り組みを推進する信州大学山岳科学研究所の加藤教授は、国立開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)との連携も行っています。先進光学衛星を利用し、松くい虫被害の現状把握に取り組んでおり、ドローンによる実証実験は、その技術の実地検証ともなります。

加藤教授によると、先進光学衛星は地上の様子を80cmの解像度で識別でき、さらにドローン搭載の長波長センサを使用することでおよそ3cmの解像度で被害木の鮮明な区分が可能となります。これにより、健全な木と被害に遭った木を的確に見分けることができるのです。

実証実験の実施概要


実証実験は2017年9月25日の9:00から10:30にかけて、伊那市の高烏谷地区で行われます。今回の実験では、様々な撮影手法で松くい虫の被害状況を把握し、今後の林業における新たな対策を提案していきます。

参加企業の役割


このプロジェクトには複数の企業が参加しており、それぞれに特化した役割を担っています。信州大学は松くい虫被害を区分する技術の現地説明を行い、精密林業計測がその技術の開発を担当。また、エンルートM's社がドローンの運用と解決策の提案に携わります。

このように、地域の悩みを解決するための新たな技術の導入は、今後の林業の未来を変える可能性を秘めています。ドローン技術の進歩が森林管理においてどのような影響を与えるのか、今後の展開に注目です。

会社情報

会社名
イームズロボティクス株式会社
住所
福島県南相馬市小高区飯崎字南原65番地の1
電話番号
049-293-4567

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