ACES・SOMPOオークス・イチネンが損傷判定AIを実証実験開始

AI技術で自動車リースの課題解決

自動車のリース事業は、契約満了後の損傷査定において様々な課題を抱えています。特に、リース契約が終了した車両の状態確認は車両引き取り後に行われるため、リースユーザーとリース会社間での合意形成に時間がかかることが多いのです。こうした課題を解決するため、株式会社ACESとSOMPOオークス株式会社、さらに株式会社イチネンの三社が共同で、損傷判定AIアプリケーション「AUX Checker」の実証実験を行うことになりました。

AUX Checkerとは？

「AUX Checker」は、画像解析AIアルゴリズムを搭載した損傷判定アプリです。このアプリを使用することで、自動車輸送会社の乗務員は把握したキズや凹みの位置及び大きさを即座に計測することができるため、車両引き取り時にリースユーザー立会いのもとで迅速に損傷合意を進められます。

この新システムにより、従来の面倒なやり取りを大幅に簡略化することが可能になります。また、損傷の早期発見ができるため、トラブルを未然に防ぐ機能も期待されます。

実証実験の背景

損傷判定に時間を要することは、ユーザーの満足度を低下させ、場合によっては信頼性への影響も考えられます。特に自動車リース業界では、迅速な合意と問題解決が求められています。そこで、2024年9月から1年間にわたり、「AUX Checker」を利用した実証実験を実施し、この課題解決に乗り出します。

社会課題へのアプローチ

このプロジェクトでは、業界の効率性を向上させるだけでなく、より広範な社会課題、特に物流業が抱える2024年問題の解決にも寄与することが期待されます。「AUX Checker」を選定し、さらにカスタマイズを施すことで、陸送会社による車両の引き上げや引き渡しの際もスムーズに損傷確認を行えるようにしていきたいと考えています。