岡山大、ヘリウムを回収
2025-11-05 23:06:54

岡山大学、地域のヘリウムリサイクルを推進へ初めての成功事例公開

岡山大学、ヘリウムリサイクルの新しい取り組み



国立大学法人岡山大学(岡山市北区)は、地域の環境問題への取り組みとして、愛媛大学と連携し、使用済み核磁気共鳴装置(NMR)からのヘリウムガスの回収に成功しました。この取り組みは、2025年9月9日と30日に愛媛大学城北キャンパスで行われ、岡山大学の推進する「中四国・播磨ヘリウムリサイクルネットワーク(通称:中四国・播磨HeReNet)」の重要な一環となります。

ヘリウムの回収作業



今回の作業は、両大学が協力し、使用済みのNMRからヘリウムの回収を行うものでした。愛媛大学の学術支援センター、物質科学研究支援部門の鎌田浩子副技術長の強い思いと装置メーカーの協力を得て実現しました。作業では、まず岡山大学から5つのガスバッグとホースの接続が確認され、合計6つのガスバッグが用意されました。

9月9日から鎌田副技術長は約2週間をかけ、NMRからのヘリウムガスの回収作業を遂行。ガスバッグが満タンになる都度、新しいバッグに接続し、効率的に作業が進められました。9月30日には、岡山大学からのスタッフが実地実験に赴き、特別に用意されたガソリン式圧縮機でガスバッグのヘリウムを圧縮する作業を行い、6.2㎥のヘリウムガスを無事に回収しました。回収されたヘリウムは、岡山大学津島キャンパスの液化機に供給され、再利用の予定です。

ヘリウムの重要性



液体ヘリウムは、MRIやNMRなどの医療機器に不可欠な極低温冷却材として利用されています。近年、日本においては液体ヘリウムの多くを輸入に依存しており、価格の高騰や供給不安が懸念される状況です。このような中、岡山大学は2024年度から、地域内の大学や研究機関、高等専門学校で発生するヘリウムガスを回収し再液化する「中四国・播磨HeReNet」を立ち上げました。

今後の展望



この新しい事業に特徴的な点は、文部科学省からの支援を受け、専用のヘリウム液化装置の導入を予定している点です。これにより、既存の装置の約2倍の液化能力を持つ新たなシステムが構築され、地域におけるヘリウムの安定供給を実現することを目指しています。また、地域の協力機関へもガスバッグや圧縮機の整備を進める計画です。

さらに、使用済み機器からヘリウムを回収する「HeliGet」事業も開始されました。これによって、これまで大気中に放出されがちだった貴重なヘリウムを再利用し、資源を循環させる取り組みが進められます。今回の成功をもとに、今後も岡山大学は連携機関と協力し、ヘリウムガスの回収フェーズを拡大していく考えです。

地域への貢献



岡山大学は、地域中核の研究大学として、学内外を問わずヘリウムを供給することで、医療や産業など多様な分野での研究開発を促進し、結果的に日本全体の研究力向上やイノベーションの創出につなげる意志を示しています。また、大学間の強力な連携によって、持続可能な社会の実現へと貢献していく方針です。今後の活動にぜひ注目してください。


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会社情報

会社名
国立大学法人岡山大学
住所
岡山県岡山市北区津島中1-1-1 岡山大学津島キャンパス本部棟
電話番号
086-252-1111

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