プロジェクトの背景
日本に暮らす外国にルーツを持つ子どもたちが直面している課題は多様で、特に「ヤングケアラー」という概念が注目されています。ヤングケアラーとは、家庭内で本来大人が担う役割を担い、日常的に家事や家族の世話を行う子どもたちを指します。この責任感の重さが学業や友人関係に負担をかけることが多く、最近では子ども家庭庁による法改正によって、ヤングケアラーの支援が国や自治体の重要な任務として位置づけられています。
調査によると、小学校6年生で6.5%、中学2年生で5.7%、高校2年生で4.1%が何らかの家族への世話を行っていると答えています。これは、決して少数の問題ではなく、社会全体での支援が求められています。
いっぽう、特定非営利活動法人ともくらは、日本語を第一言語としない家庭の子どもたちに着目し、「ことばのヤングケアラー」という状況を理解しています。これらの子どもたちは、通訳役や代筆者として親のサポートを担い、その影響で学業や遊びの時間が不足することが少なくありません。こうした状況を理解し、支援を行うことが重要です。
「kodomoえほん」プロジェクトとは
ともくらが提案する「kodomoえほん」プロジェクトは、外国にルーツを持つ子どもたちが自由に物語を考え、絵を描き、1冊の絵本を作り上げる取り組みです。子どもたちにとって、日本語は「勉強」だけではなく、自分自身を表現するための大切なツールであることを伝えたいと考えています。このプロジェクトでは、楽しく日本語に親しむことを通じて、自己表現の経験を増やし、自信を持たせたいとしています。
さらに、この絵本は単なる教育教材ではなく、異なる文化や価値観を理解する「入口」として、地域社会に広がることを目指しています。学校などで取り扱われることで、共生の意義を学ぶ機会を提供することが期待されます。
クラウドファンディングと目標
ともくらは、これまでの活動で得た経験をもとに、今回のプロジェクトにフィナーレを迎えようとしています。そして、クラウドファンディングを通じて、100冊の絵本を製作し、必要な学校や教育機関、福祉団体に寄贈することを目指しています。製本費用として約35万円を見込んでおり、全体の金額は40万円に設定されています。
この道のりは、これまでの様々な活動が礎となっています。例えば、小中学校でのヤングケアラーの経験発表や、多言語の動画制作などを通じて、多くの人々に支援されてきました。寄贈先としては、学校、図書室、福祉団体などが考えられており、多文化共生を推進するための基盤作りに寄与することを狙っています。
代表理事の想い
ともくらの代表理事であるアジズ・アフメッドは、自身も9歳で家族と共に来日し、子どもの頃から家庭の手続きを手伝ってきた経験があります。そのため、外国にルーツを持つ子どもたちが置かれた状況をよく理解しています。彼は、子どもたちが自分の将来に目を向け、自らの可能性を信じられる手助けができることを願っています。
この絵本プロジェクトを通じて、子どもたちの創造力や自己肯定感が育まれることを期待しており、さらには社会全体が異文化への理解を深める一助となることを心から願っています。
私たちは、この取り組みに関わる全ての人々のご支援をお待ちしております。