指の長さが性行動に影響?
2025-06-01 23:21:19

岡山大学の研究が明らかにしたラットの指の長さと性行動の関係

岡山大学の新発見



岡山大学の大学院自然科学研究科における研究成果が、動物行動における性別の違いについて新たな視点を提供しています。この研究は、ラットの指の長さがどのように性的活発性に影響を及ぼすのかを示したもので、特に第2指の長さが重要な指標となることが明らかになりました。

指の長さと性的活発性の関係


この研究では、ラットの第2指(人差し指)と第4指(薬指)の長さの比である2D:4D比が、性的活発性と関連していることが示されました。具体的には、オスのラットでは第2指が短く、これはメスの匂いへの明確な選好性とも関係があることが分かりました。このことから、指の長さが胎児期のホルモン環境を反映する形で、脳内の性分化と性的活発性に影響を与える可能性が推測されます。

研究の過程と結果


研究チームは、ラットにおける性行動テストを実施し、その結果、第2指が短いオスほど性的に活発であることを確認。特に、これらのオスはメスの匂いに対して顕著な選好性を示しました。この実験は、指の長さが性行動の予測因子として役立つ可能性を示唆するものでした。

これまでの研究でも2D:4D比は人間の性別による違いを示す指標として知られていますが、今回の研究はラットという動物モデルでの初めての報告となります。これにより、動物の性行動研究においても新たな科学的基盤が築かれることが期待されています。

今後の展望


この研究成果は、性的指向性の神経生物学的メカニズムの理解や、クライアントの個別ニーズに応じた対応策の構築に繋がる可能性があります。今後、指の長さがどのように性的多様性に寄与するのかについての研究が進むことが期待されます。指先のデータから、より広範な行動パターンを把握する手がかりとなるかもしれません。

研究に対する期待


この発見に対し、共著者である林姫花特任助教は「指先だけで行動傾向をある程度予測できることに驚いた」とコメントしており、今後の研究の重要性を強調しています。また、坂本浩隆教授も「指の長さから性的活発性を予測できる時代が来た」と述べており、指の長さが新たな指標となる可能性に期待を寄せています。

研究の詳細は、国際学術誌『Experimental Animals』に掲載されています。この成果は、岡山大学が推進する次世代研究者挑戦的研究プログラムの成果でもあります。

今後も岡山大学の研究が、動物行動やヒトの性に対する理解を深め、多様性の受容へと繋がることを願っています。


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会社情報

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国立大学法人岡山大学
住所
岡山県岡山市北区津島中1-1-1 岡山大学津島キャンパス本部棟
電話番号
086-252-1111

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