学校のバリアフリー化
2021-09-09 13:07:07
学校のバリアフリー化を加速するための文科省への要望
学校施設のバリアフリー化に向けた要請
最近、学校施設におけるバリアフリー化が重要視されています。特に、昨年のバリアフリー法の改正を受け、文部科学省は「全ての学校施設がバリアフリー化され、誰もが安心して学べる環境の実現」を掲げています。この取り組みを受け、各教育委員会には具体的な整備目標が設定され、実現に向けた活動が進められています。
バリアフリー化の意義
バリアフリー化により、障害のある学生もない学生も、同じように学校生活を送ることができる環境が整えられます。え、特に緊急避難時に重要な「避難所指定の全ての学校での車いすトイレの設置」や「全ての学校でのスロープによる段差の解消」が計画されています。加えて「要配慮児童生徒等が在籍する全ての学校へのエレベーター設置」という整備目標も設定されています。
現在の課題
しかし、各地での実施状況には差があり、依然として課題が残されています。最近寄せられた相談の中には、文部科学省が示した目標が理解されていない教育委員会や学校現場の対応により、障害のある親子が直面している困難が多く存在しています。
具体的事例
例えば、中部地方のある中学校では、体育館に行くために車いす使用者が外階段を使わざるを得ないという状況があります。大人4人が車いすを持ち上げるという危険な行為が強いられ、雨の日は特に滑りやすく危険を伴います。さらに、エレベーター設置を求めたところ、1億円の費用がかかるとの理由でキャタピラー式の昇降機に妥協させられた事例もあります。
その他の地域でも、同様の事情から、必要なエレベーターが設置されない状況が続いています。そのため、学校バリアフリーの整備が進まない原因を突き止め、教育委員会に対してさらなる周知が必要です。
要望事項
文部科学省には、以下の2点を強く要望します。
1. 整備目標の周知: バリアフリー化に関する整備目標や方針を再度、各教育委員会に周知し、特にエレベーター設置が基本であるという認識を教職員に持たせること。
2. 相談窓口の設置: 特にエレベーター整備が行われていない場合など、要配慮児童生徒が在籍または在籍予定である学校においてしっかりと指導できる体制を構築し、相談が可能な窓口を設けること。
医療的ケアに関する支援の充実
また、医療的ケアを必要とする学校の子どもたちに対しても、支援が求められています。今年4月に行われた政府の会議では、医療的ケアが必要な児童生徒の入学を見越した支援体制が今後も充実されるとの答弁がありました。これにより、地域の学校で障害の有無にかかわらず、全ての子どもがともに学べる環境が整うことが期待されています。
まとめ
学校のバリアフリー化は、単なる施設の整備だけではなく、すべての子どもが快適に学ぶための基本的な権利です。これからの教育環境において、全員が支障なく学べるよう、引き続き積極的な取り組みが求められます。
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