エクソソーム治療の幕開け
神奈川県鎌倉市に位置する湘南鎌倉総合病院が、国内初となるエクソソーム(細胞外小胞)を用いた変形性膝関節症に関する特定臨床研究を開始しました。この研究は、適切な患者への細胞外小胞の投与によって、その効果と安全性を確認することを目的としています。
変形性膝関節症の現状
変形性膝関節症は、進行性の炎症性疾患であり、高齢者に特に多く見られます。日本国内では約2,500万人がこの疾患を抱えており、特に80歳以上の女性では有病率が80%に達するというデータもあります。この病気に苦しむ方々は、通常、運動療法や薬物治療、時には外科的手術に頼ることが多いですが、現在のところ、標準的な治療法は確立されていないのが現状です。
エクソソームとは何か
エクソソームは、細胞が分泌する小さな顆粒で、他の細胞に対して影響を与える役割を果たしています。特に間葉系幹細胞由来のエクソソームには、組織の修復や免疫抑制の効果があるとされています。この技術は近年、米国や中国を始めとする世界各地で研究が進められており、医療の新たな可能性を秘めています。
研究の詳細
湘南鎌倉総合病院では、特にこのエクソソームを活用することによって、変形性膝関節症の改善を図ることを目指しています。研究に参加する被験者は、臨床的に中等度の膝関節症を持ち、疼痛が中等度以上の18歳以上の方です。逆に、悪性腫瘍の既往がある方や人工関節を持つ方、感染症を有する方などは対象外となります。この研究に参加する際、被験者には金銭的な負担は一切発生しません。
研究のプロセス
この研究は2026年まで続き、その間に得られるデータは、事前の安全性評価に基づいています。腎疾患を含む様々な再生医療の臨床実績を持つ湘南鎌倉総合病院では、今後もエクソソーム療法の効果が確認できた場合に、さらなる研究を通じて有効性を立証し、他の疾患領域にもこの治療法を適用することを望んでいます。
今後の展開
この特定臨床研究が成功すれば、変形性膝関節症患者に新たな治療の選択肢を提供することが出来ます。病気によって日常生活が制約されている方々にとって、これは大きな希望となるかもしれません。湘南鎌倉総合病院は、湘南ヘルスイノベーションパーク内において基礎研究も含めた継続的な取り組みを行い、革新的な医療を実現すべく全力を尽くしています。
取材及び記者会見のご案内
この新しい研究に関する詳細については、2026年2月17日(火)13時から湘南鎌倉総合病院D棟で記者会見を開催します。報道関係者の方々はぜひご参加ください。参加希望の方は、事前に広報室までご連絡をください。これからの医学において、このエクソソーム治療がどのような影響を持つのか、注目していきたいと思います。