暮らしに溶け込む放送体験を実現する新技術のご紹介

自然に溶け込む新しい放送体験

mui Lab株式会社とNHK放送技術研究所は、生活の中で放送コンテンツに自然に触れ合う新しい体験を提供するための共同研究を開始しました。このプロジェクトは、現代のスマートホーム環境における放送の役割を再定義し、よりシームレスな視聴体験を実現することを目的としています。

共同研究の背景と狙い

近年、家庭においてインターネットに接続されたデバイスが急増する中、それらを有効に活用する仕組みが求められています。特に、スマートホームの標準規格「Matter」は、複数のデバイスが相互に連携し、利便性の高い環境を提供する鍵とされています。これを踏まえ、NHK技研は放送コンテンツをより豊かにするために、あらゆるデバイスとの連携を模索しています。

この度、mui Labの持つ「Matter」技術とNHK技研が開発した「ハイブリッドキャストコネクト」の組み合わせにより、新しい放送体験を生み出そうとしています。この技術により、視聴者は意識的に操作しなくても、生活の流れの中で情報やコンテンツにアクセスできる仕組みを目指しています。

日常の中でのコンテンツ提示

共同研究では、放送コンテンツが日常生活の中に自然に組み込まれるようなシステムの検討が始まっています。例えば、リビングに設置された「muiボード」が、天気や生活に役立つ情報を提供すると共に、ユーザーの興味に応じたニュースを表示することが想定されています。

ユーザーが表示された文字ニュースをタッチすると、関連する動画がテレビに映し出され、さらに興味があれば手書きでキーワードを入力することで、より詳しい情報を得られる仕組みも提案されています。これにより、まるでデジタル助手のように、生活シーンに合わせた情報を提供します。

今後の展開と技術公開

この新しい放送体験は、2025年5月29日から6月1日まで開催予定の「技研公開2025」で初めてお披露目される予定です。参加者は、最新の研究成果を実際に体験することができるチャンスです。会場では、生活空間における情報の流れやコンテンツの提示方法がどのように進化しているかをご覧いただけます。

「技研公開2025」に足を運び、暮らしとテクノロジーの新たな関係性に触れてみてはいかがでしょうか。参加をお待ちしております。

mui LabとNHK技研のビジョン

mui LabのCXOである佐藤宗彦氏は、NHK技研との共同研究が、未来の暮らしにおけるメディアの一例であると確信しているとコメントしています。生活空間に密着したデジタルコンテンツの体験作りに挑むプロジェクトとして、今後も「Matter」技術の普及を進めていく意向を示しています。

この研究の成果は、生活に溶け込む穏やかな情報体験を多くの人々に届けることを目指しています。したがって、今後の展開に目が離せません。