子どもたちの心を育てる「みらいグロース」とは?
日本文化教育推進機構が提供する「みらいグロース」は、子どもたちの非認知能力を育むことを目指したデジタル教育プログラムです。このプログラムは、心の成長を支えるSEL(ソーシャル・エモーショナル・ラーニング)に基づいており、感情や他者との良好な関係を構築する力を高め、自己肯定感や思いやりを育むことが期待されています。
実証研究の概要
2024年度も全国の教育機関と連携し、特に神奈川県秦野市教育委員会との共同プロジェクトとして、823年度から2024年度にかけて実証研究を行いました。まず2023年度には、秦野市内の5つの小学校が対象となり、2024年度にはその数が7校に増加しました。調査は、交差遅延効果モデルや分散分析を用いたアセスメントによって行われました。
SEL教育の重要性
SELとは、子どもたちが感情を理解し、社会で適切に振る舞う力を養うための教育手法です。欧米では多くの教育機関で導入が進んでおり、学力向上やいじめ防止にも寄与することが知られています。日本でも、心の発達を支える教育の重要性はますます高まっており、これに適応した教材が必要とされています。しかし、SELを実施するには高度なスキルを持つ教師が求められ、その課題には多くの学校が直面しています。「みらいグロース」では映像教材を利用することで、誰でも実践できるよう工夫されています。
実証研究の結果
実証研究の結果は以下の通りです:
- - 対象期間:2023年〜2024年
- - 実施校:2023年は秦野市立広畑小学校、北小学校、南が丘小学校など5校、2024年には南が丘小学校など7校が対象
特に、「長所・短所の自覚」という能力が顕著に向上し、2023年度の分析では、「感情の気づき」や「目標のマネジメント」も成長を見せました。さらに、2024年度には「学びの管理」や「責任ある意思決定」の向上も確認されました。
他の自治体の声
「みらいグロース」を実施した他の自治体からも子どもたちの心の成長を実感したという報告が寄せられています。例えば、岐阜県の小学校では、「泣いていない子も心を抱えている」という意見が出て、子どもたちが感情を共有し合う場面が見られました。また、港区の小学校では、深呼吸の重要性を学ぶことで、子どもたちが自主的に集中法を実践する姿が見られたという声もありました。
2025年度実践校を募集中
「みらいグロース」では、2025年度の実践校を募集しています。興味がある教育委員会や学校、学童、フリースクールからの問い合わせをお待ちしています。詳しい情報は公式サイトで確認できます。
まとめ
「みらいグロース」は、子どもたちが心のスキルを身につけ、「自分らしく生きる力」を育むための重要なプログラムです。SEL教育の進展が期待される中、このプログラムの導入によって、未来を担う子どもたちの成長が促進されることが期待されています。