小田急不動産の古民家移築プロジェクトがウッドデザイン賞2025を受賞

古民家再生プロジェクト「KATARITSUGI」がウッドデザイン賞2025受賞

小田急不動産株式会社が手掛ける古民家移築再生プロジェクト「KATARITSUGI」のモデルハウスが、このたびウッドデザイン賞2025を受賞しました。この受賞は、古民家という日本の文化遺産を活かし、持続可能な形で次世代へと伝えていこうという熱い思いの表れです。

プロジェクトの背景

少子高齢化が進んでいますが、その影響で放置される古民家が各地に増加しています。このままでは日本の文化や歴史が失われてしまう恐れがあります。それに対抗するため、少なからず存在する古材を活用し、別の地域で生かすことで、家屋の歴史や所有者の想いを次の世代へと伝えたいという強い思いが「KATARITSUGI」プロジェクトを生み出しました。

このプロジェクトの目的は、古民家とその周辺地域の文化を新しい住宅に受け継ぐことです。古材のリサイクルを通じてエシカル消費を促進し、地域の文化を生かした住まいを提供することにより、地域の活性化や環境保護にも貢献したいと考えています。

特徴的なモデルハウス

新潟県阿賀町から移築した約160年の歴史を持つ古材を使用した「KATARITSUGI」モデルハウスは、耐震性、断熱性、省エネ性能にも優れた平屋の住まいです。高い天井や開放的な土間が特徴で、住まう人が四季折々の風景を楽しむことができる設計がされています。

詳しい情報は以下の通りです。

- 所在地: 神奈川県足柄上郡開成町みなみ3丁目2-3
- 交通: 小田急小田原線「開成」駅から徒歩12分
- 土地面積: 245.6㎡（約74.3坪）
- 建物面積: 130.0㎡（約39.3坪）
- 間取り: 2（3）LDK

このモデルハウスは、古材を活用するだけでなく、地域の伝統的な家屋のストーリーも大切にしています。古材や古民家に関心が高い子育てファミリーやシニア層を主なターゲットとし、顧客が直接この価値を確認し、共感できる場を提供しています。

ウッドデザイン賞とは

ウッドデザイン賞は、木を使用した社会課題解決の取り組みを評価し、優れたデザインによって木の良さを再構築することを目的としています。「KATARITSUGI」モデルハウスは、木に触れる楽しみや良さを多様な視点で伝えることにより、「ソーシャルデザイン部門」での受賞へとつながりました。

今後の動きとサステナビリティ

小田急不動産は、地域の持続可能性を高めるための取り組みの一環として「KATARITSUGI」プロジェクトに取り組んでいます。彼らは、日本の豊かな文化を次世代に語り継ぐことで、古いやり方を新しい暮らし方へと変革する努力を続けています。これにより、地域資源を循環させ、新しい仕組みを創造していくことを目指しています。

最後に、古民家の魅力や文化を次の世代にどう伝えていくか、持続可能な社会をどう築いていくかというテーマは、私たち一人一人にも問いかけるものであると言えるでしょう。視点を変えて、古民家の魅力を見直してみるのはいかがでしょうか。