絹谷幸二の特別展「平和へ」開催情報
積水ハウスが設立・運営する「絹谷幸二 天空美術館」で、特別展「絹谷幸二 平和へ」が2025年7月4日から12月7日まで開催されることが決定しました。この展覧会は、絹谷幸二氏が紛争や環境破壊が続く現代社会の中で、平和の大切さを伝えることを目的としています。
特別展の目的
現在、世界各国で様々な紛争が発生し、多くの人々に影響を与えています。それとともに、環境問題も深刻化し、自然災害が頻発するようになりました。こうした状況は、平和を求める声を一層強くしています。絹谷幸二氏は、作品を通じて戦争の愚かさや自然への畏敬の念を表現し、多くの人々に夢や希望を与えてきました。
本展覧会では、「Peace」というメッセージが中心テーマとなり、戦争や災害という苦しみに見舞われる人々に安らぎをもたらすことを願っています。
展示される主要作品
1.
「ノン・ディメンティカーレ(忘れないで)」
- 1994年制作、ミクストメディア作品。暗く抑制された色使いと、戦争の悲劇を伝える表現が特徴のこの作品は、ピカソの「ゲルニカ」を彷彿とさせるものがあります。人間の闘争を描いたこの作品は、戦争への憤りを表現しており、見る者に強いメッセージを伝えます。
2.
「蒼に染まる想い」
- 2008年制作、同じくミクストメディア。真っ青な背景には二人の子どもと土人形が描かれ、絹谷氏の記憶が色濃く反映されています。ヘリコプターや戦闘機が点在し、戦争の恐怖を感じさせる空虚な描写が印象的です。作者自身の思い出と戦争の影響を重ねながら、幸福と平和の尊さが伝わってきます。
3.
「天駆ける仁王 ⅠⅡ」
- 2021年に制作されたこの作品では、新型コロナウイルスとの戦いを描いています。各国の象徴的な建物が描かれ、疫病による社会の不安や混乱に対処する姿が表現されています。仁王の姿を通して、作者の願いが強く込められた作品です。
絹谷 幸二氏について
絹谷幸二氏は1943年に奈良県に生まれ、東京藝術大学院を修了した後、ヴェネツィアでフレスコ画を学びました。長年にわたり、日本の現代美術界に貢献し、数々の業績を残してきました。2021年に文化勲章を受章し、現在も若手美術作家の育成に尽力しています。
絹谷幸二 天空美術館について
「絹谷幸二 天空美術館」は2016年にオープンし、絹谷氏の作品を中心に展示しています。3DやVRなどの体験型コンテンツが楽しめる他、快適なカフェも併設されています。美術館は大阪市の梅田スカイビル内に位置し、訪れた人々に素晴らしい景色を提供しています。
開館情報
- - 開館時間: 10:00-18:00(特定の金曜・土曜は20:00まで)
- - 休館日: 火曜日(祝日には開館)、年末年始、展示替え期間
- - 入館料: 一般1,300円、大学・高校・中学生800円
この特別展によって、絹谷幸二氏の作品を通じて多くの人々が平和について考える機会となることでしょう。是非ご来館いただき、緊迫した現代社会における平和のメッセージをご体感ください。