タイミーとJA全農ひろしまが連携し広島の農業を支援

タイミーとJA全農ひろしまの業務提携

近年、日本の農業は深刻な労働力不足に直面しています。そんな中、株式会社タイミー（本社：東京都港区）と全国農業協同組合連合会広島県本部（JA全農ひろしま）が業務提携契約を締結したことが発表されました。この提携により、広島県の農業現場における人手不足の解消を図ることが期待されています。

提携の内容

提携の主な内容として、JA全農ひろしまが農業者に「タイミー」のサービスを紹介することが含まれています。これにより、広島県の農業界で労働力不足の問題が軽減されることを目指しています。また、JAや農業者向けにスポットワーク活用に関するセミナーも実施される予定で、これによりタイミーのサービスが農業現場に刷新されることが期待されています。

さらに、日本全体で見ても農業従事者数が減少している背景には、都市部への人口流出や農業従事者の高齢化があります。特に広島県では、65歳以上の基幹的農業従事者の割合が73.2％に達しており、全国平均の57.4％を大幅に上回っています。このような状況を受けて、「タイミー」を利用した農業現場の活性化が求められています。

労働力確保の推進

実際、「タイミー」を通じての求人掲載は増加傾向にあり、2024年7月の時点で前年同月比約3.0倍に達しています。これにより、収穫や選別、出荷作業などでの人手確保がより円滑に進んでいます。ある農業法人では、「タイミー」を活用することで生産性が向上し、出荷量が3倍に増加した事例も存在します。このように、「タイミー」は農業現場における効率化と生産性向上に大きく寄与しています。

農業支援への取り組み

タイミーは、農業分野に特化した専門チームを設け、農家向けのサービス説明会やマニュアル整備を進めています。これまでにJA全農ぐんま、JA静岡経済連、JA全農いわて、JA長野中央会などとも連携し、農業におけるスポットワークの普及に取り組んできました。

この提携により、広島県の農業分野における人手不足の解消が期待されるだけでなく、将来的には就農人口の増加にも寄与することが見込まれています。タイミーとJA全農ひろしまの連携を通じて、広島の農業がこれからどう変化していくのか、注目が集まっています。

各社のコメント

今回の提携について、株式会社タイミーの中四国支社支社長である大野瑞季さんは、「広島県は山間部が多く、大規模化や機械化が難しい面があり、離農者が増えています。そのため、タイミーによる労働力の即時確保が不可欠です。JA全農ひろしま様との連携を通じて、より多くの農家様にサービスを提供していきたい」と語りました。

一方、JA全農ひろしまの恩田副本部長は、「農業就業者の減少や高齢化が進む中、タイミーとの連携により生産基盤を維持・拡大していくことができると考えています」とコメントしています。このような背景から、今回の提携は広島県の農業をさらに活性化させる一助となることでしょう。