2023年10月1日、東京都千代田区で「第25回グリーン購入大賞」の審査結果が発表されました。この賞は、持続可能な調達を通じて環境保全や社会的責任を果たす優れた取り組みを行う企業や団体を対象にしたもので、今年も多くの応募が寄せられました。
受賞団体の発表
大賞は、複数の部門で授与され、さまざまな取り組みが認められました。特に環境大臣賞に輝いたSAGA COLLECTIVE協同組合は、佐賀県にある10業種11社が集まって行った持続可能なものづくりへの挑戦が評価されました。彼らのプロジェクトは循環と継承の理念に基づき、地域の資源を最大限に活かした結果、環境への影響を大きく軽減しています。
また、経済産業大臣賞は株式会社エアークローゼットが受賞しました。彼らの提供するファッションシェアリングサービスは、衣服の廃棄を減少させるだけでなく、脱炭素の実現に寄与する点が評価されました。
農林水産大臣賞は築野グループ株式会社が受賞し、国内で発生する米ぬかや廃食用油の有効活用を通じて、サーキュラーエコノミーを実現する取り組みが称賛されました。
取り組みの多様性
加えて、大日本印刷株式会社が提供するDNP環境配慮パッケージングは、環境に優しいパッケージを用いることでCO2排出量を大量に削減しています。中小企業部門では、株式会社ワークスタジオが新しい繊維の資源循環モデル『PANECO(R)』で受賞。洗剤を使わずに洗濯を行うtechnologyを開発した株式会社wash-plusも、持続可能な洗濯の新しいトレンドを生み出しています。
この賞を通じて、温室効果ガスの削減や環境保全の重要性がますます高まる中、受賞団体の取り組みはその良い例として注目されています。特に行政部門では、足利市や国本小学校が自らの調達方針や教育プログラムを通じて、地域社会での意識を高める活動が評価されました。これらの取り組みは、次世代へつなぐ重要なメッセージを含んでいます。
環境への取り組みはビジネスにも
審査委員長の梅田靖氏は、気候変動が私たちの生活にも影響を与えている今、ビジネスと生活の中で持続可能な調達を実践することが求められていると強調しました。これらの受賞事例は、他の企業や団体が持続可能な社会を築く際の具体的な指針としても注目されており、その重要性は今後ますます増すことでしょう。
グリーン購入大賞の応募は、次世代の持続可能な社会を実現するための第一歩となることが期待されています。未來への寄与を目指す企業や団体にとって、この賞で得られる知見やネットワークは、大きな励みとなることでしょう。今回の取り組みから、私たちも環境に配慮した行動を見直し、一緒に取り組む方法を見つけ出していきたいものです。
表彰式について
本年度の表彰式は、2024年12月12日にコングレスクエア日本橋で行われます。受賞団体やメディア関係者が集まり、受賞者の取り組みをより深く知る良い機会となるでしょう。環境保全に対する多くの視点が共有され、今後の取り組みにつながることを願っています。