言語聴覚士向け法律講座をオンラインで開催し著作権を学ぶ

プロフェッショナル向け法的講座がオンラインで開催

2024年12月14日、言語聴覚士（ST）を対象にしたオンライン講座『開業ST・オンラインSTのための法律講座～著作権・個人情報保護～』が開催されました。この講座は、医療機関や療育機関、自治体、さらに教育機関での職務を中心に活躍する言語聴覚士の方々を対象としており、特にフリーランスや独立開業を目指すSTにとって非常に重要な内容が盛り込まれています。参加者は43名に上り、法律に対する理解を深める貴重な機会となりました。

講師プロフィール

今回の講座の講師を務めたのは、名古屋大学法学部を卒業し、南山大学法科大学院を修了した弁護士の山下陽平先生です。彼は愛知県弁護士会に所属し、消費者委員会や高齢者・障害者総合支援センター運営委員会、公害対策・環境保全委員会など様々な委員会で活動されています。専門性を活かし、日常業務に直面する法的課題についてわかりやすく解説していただきました。

開催の背景

近年、言語聴覚士は独立開業するケースやフリーランスとしての活動が増加しています。そのため、個人での情報管理や法律に対する知識が必要不可欠です。特に、個人情報保護や著作権に関する理解が不足しているとの声が多く、2024年10月1日には日本言語聴覚士協会からも注意喚起が発せられました。このような背景から、当法人では講座を企画し、実施しました。

講義内容

講座では、権利の保護についての法的な視点からスタートし、オンライン業務における著作権法や、SNSを活用したST業務における個人情報保護の重要性について掘り下げました。

参加者からは多数の事前質問が寄せられ、具体的な法律の問に対する詳細な説明が行われました。「これは違法ですか？」といった質問が多く、刑事罰、行政処分、損害賠償請求リスク、さらに信用問題など、多角的に解説されました。具体的には、オンラインリハビリにおける市販の絵本やカードの利用、権利の許可に関する事例などが話題となりました。

参加者の反応

参加者からは「法律の話は身近ではなかったが、日常の支援に役立てることができる」との声が寄せられ、「オンラインとオフラインの法律上の違い」や「個人情報保護に関する気付きを得た」といった感想も多く見られました。また、録画配信も行われることになり、さらに多くのSTがこの知識を活用できる機会が提供されました。

今後のオンラインセミナー

当法人は今後も言語聴覚士や発音に悩む子どもを対象にした専門職向けのオンラインセミナーを実施する予定です。今後の講座では、最新のエビデンスに基づく情報を提供し、参加者が実務で直面する課題をともに考える場を提供していくことを目指します。

詳しい情報は公式ウェブサイトで確認できます。基本的な法律知識を身につけ、プロフェッショナルとしての意識を高めていきましょう。