北海道の新しい物流拠点「札幌物流センター」
大和ハウスグループに属する大和物流株式会社が、2025年4月1日に北海道北広島市に新たな物流拠点「札幌物流センター」を開設することが発表されました。この新センターは、大和ハウス工業株式会社が開発した物流施設「DPL札幌南Ⅲ」を全棟賃借し、今までの「札幌物流センター」から名称が改称される形になります。従来の施設は「恵庭物流センター」と名を変える予定です。
新たな物流センターの開設は、北海道地域の物流業界が抱える課題を背景にして策定されました。特に「物流の2024年問題」や深刻なトラックドライバー不足は、日々の物流に大きな影響を及ぼしています。北海道は長距離輸送が多く、人口密度が低いため、積載効率が低下し、他地域と比較しても特に深刻な状況です。このような状況を踏まえ、大和物流は2009年から道内全域でエリア共同配送を行っており、今回の新センターの開設も、さらなる効率化と持続可能な物流の実現を目指すものです。
新しい物流需要に応える
さらに、半導体事業や札幌駅前の再開発に伴う物流需要の高まりも、新センター開設の理由の一つです。半導体関連の企業の進出に伴い、物流の必要量は増加するとされ、札幌延伸開業やその関連の再開発プロジェクトも同様に期待されています。建材だけでなく、食品や日用品、機械など、様々なジャンルの荷主との連携が今後進むことで、道内の物流網全体の再構築を目指す動きが活発化します。
物流センターの特長
「札幌物流センター」は、道内主要都市への優れたアクセス性が特長です。道央自動車道「輪厚スマートインターチェンジ」からすぐの場所に位置し、国道36号線にも近いため、札幌市を含む様々な都市への運搬がスムーズに行えるでしょう。また、新千歳空港や苫小牧港とのアクセスも良好で、陸上、空中、海上のいずれの物流手段にも対応可能です。
センター内は広々としており、1フロアの面積は5,000坪を超え、効率的なオペレーションが実現される設計です。トラックバースは高床式を採用しており、荷物の積み下ろしが簡単なだけでなく、精密機械や食品の保管にも最適な環境が整っています。また、4基のドックレベラーが設置され、多様な貨物の取り扱いが安全に行える体制も整っています。
施設概要
- - 名称:大和物流株式会社「札幌物流センター」
- - 所在地:北海道北広島市輪厚工業団地2丁目1-3
- - 敷地面積:29,073.81㎡(8,794.82坪)
- - 延床面積:7,919.75㎡(5,420.72坪)
- - 構造:鉄骨造平屋建て
- - 開設日:2025年4月1日
大和物流株式会社は、1959年に設立されて以来、建築・建材物流を中心に多様な物流サービスを展開してきました。これからも地域貢献を目指し、持続可能な物流の実現に向けて努力していく姿勢を示しています。