新たな癌治療の拠点、光免疫医学研究所
2022年4月20日、水曜日に関西医科大学枚方キャンパスで日本初の「光免疫医学研究所」が開設されることが発表されました。この研究所では、癌治療における光免疫療法の基礎研究および臨床応用のサポートが行われる予定です。これにより、日本国内での光免疫療法の中心的な研究機関としての役割を果たすことが期待されています。
光免疫療法とは?
光免疫療法は、がん細胞に特異的に作用する薬剤を使用し、レーザー光を照射することで、集中的にがん細胞を破壊する新しい治療法です。特に、切除が不可能な局所進行または局所再発の頭頸部癌に対して2020年に日本で承認され、現在では保険診療として多くの患者が受けることができるようになりました。
この療法では、がん細胞に特異的に結合する抗体に光を反応させる物質を連結した薬剤を点滴で投与します。その後、がん細胞に集まった薬剤にレーザー光を照射すると、がん細胞が破裂し、死滅します。正常な細胞にはほとんど影響がなく、人体への副作用が少ないことが特徴です。
研究所での取り組み
光免疫医学研究所では、以下の3つの部門が設置される予定です:
これらの部門が連携して、光免疫療法のさらなる進展を目指します。特に癌細胞をターゲットとしつつ、患者自身の免疫力を引き出してがんを攻撃するメカニズムにも注目が集まっています。
設立記念の記者会見について
開設に伴い、四人の主要な出席者が集まる合同記者会見が予定されています。関西医科大学の山下敏夫理事長、友田幸一学長、木梨達雄副学長、光免疫医学研究所の所長である小林久隆特別教授たちが出席し、研究所の設立背景や今後の計画について詳しく説明される予定です。質疑応答の場では、参加者からの質問に直接答える機会も設けられます。
参加方法とお問い合わせ
本記者会見に出席を希望される方は、あらかじめ指定されたメールアドレスに必要事項を送信することが求められています。これにより、準備や進行がスムーズに行えるよう配慮されているとのことです。
今後、光免疫医学研究所がどのように日本のがん治療に寄与し、新しい時代を切り開いていくのか、注目が集まります。日々進化する医療技術の中で、私たちもその動向を追い続ける必要があります。