突然の立ち退き要請、再建に向けたクラウドファンディング挑戦
広島県福山市に位置する「福山わいん工房」が、驚くべき事態に直面しました。2024年2月、急な土地買収のためにワイナリーの立ち退きを迫られ、7月31日をもって完全に閉鎖せざるを得なくなりました。このような困難な状況に遭遇しても、夫婦で運営する古川和秋さんと理香さんは、福山に根ざしたワイナリーを再び立ち上げるために、新たな挑戦を決断しました。
クラウドファンディングの詳細
再建に向けた資金調達の手段として、同ワイナリーはクラウドファンディングサービス「READYFOR」を通じて支援を募ることを発表しました。目標金額は1500万円で、募集期間は2024年10月12日から12月8日までの約57日間です。特に第一目標として500万円を掲げています。
今回のクラウドファンディングでは、新ワイナリーの建設や設備整備などの資金に利用される予定であり、支援の形式は「All or Nothing」形式となっています。これは、目標金額に到達した場合のみ支援金が受け取れる仕組みです。
ワイナリーの歴史
「福山わいん工房」は、JR福山駅から徒歩10分の商店街にて営業しており、2016年の初醸造から数えて9年目を迎えます。約0.7ヘクタールの小さな自社ブドウ園で、福山の地元農家から仕入れたマスカットベーリーAを使用し、スパークリングワインの醸造に特化した品質の高いワインを生産しています。
しかし、土地の売却により急遽ワイナリーを閉鎖せざるを得なかったことは、二人にとって大きなショックでした。無情にも2024年のワイン醸造が出来なくなり、家主からの補償では収支が回らない状況に追い詰められています。「私たちは、福山の地でワインを作り続けたい」という思いが二人を支えています。
SNSでの反響
立ち退きの状況をSNSで報告すると、多くの方々から温かいメッセージと共に、クラウドファンディングについての関心が寄せられました。この反響を受け、二人は支援をお願いする形でプロジェクトを立上げることを決意しました。
「福山わいん工房」の新たな挑戦に向け、皆さんからの応援を心よりお願い申し上げます。現在、クラウドファンディングプロジェクトページ(
こちら)にて詳細内容が公開されています。
返礼品の内容
クラウドファンディングの支援者に向けたリターン品も充実しています。「ワイナリー移転後のファーストヴィンテージワイン・シードル」や、「2019-2023年のペルペチュエル 極甘口ワイン」、さらにはオリジナルTシャツやワイナリー見学ツアーなど、様々な選択肢が用意されています。特に「ファーストヴィンテージワインの命名権」といったユニークな提供品も注目です。
イベント情報
クラウドファンディングの開始に伴い、2024年10月12日には清澄白河フジマル醸造所でライブ配信イベントも開催予定です。このイベントでは、支援者からの応援メッセージを受け付けるとともに、今後のワイナリーの活動を報告する内容が予定されています。ぜひ、ご注目ください。
最後に
「福山わいん工房」は、地域の特産を活かしたワイン造りを続けるために、皆さんの力を借りて再建を目指しています。未来の福山ワインを共に育てていくために、あたたかいご支援をいただければ幸いです。詳細は公式ホームページやSNSで随時更新していきますので、ぜひご確認ください。