大日本印刷が環境配慮の新パッケージを提案
大日本印刷株式会社(DNP)は、このたび新たにバイオマス度50%のポリエチレン(PE)フィルムパッケージを提供開始しました。2024年10月9日より提供されるこの製品は、石油由来の原材料から植物由来の原材料へのシフトにより、CO₂排出量の削減を目指しています。環境問題が世界的に重要視される中、DNPは持続可能な製品開発に取り組んでいます。
環境への配慮が求められる時代
特に近年、脱炭素社会の実現に向けた環境への取り組みが強化されています。日本政府も「プラスチック資源循環促進法」を施行し、プラスチックの使用量削減とリサイクルの推進を図っています。このような流れの中で、DNPは2011年から展開している「DNP植物由来包材 バイオマテック」のラインナップをさらに充実させる形で、新たなポリエチレンフィルムを開発しました。
新製品の特長
この新しいバイオマス度50%のPEフィルムは、様々な用途に対応しています。具体的には、液体や粉体を取り扱う化学品、医薬品、食品・消費財メーカーのパッケージに最適です。この製品は環境負荷の軽減を図りつつ、開封しやすさや内容物の保護機能、さらには帯電防止機能も保持しています。
さらに、従来の石油由来原料のパッケージからこの新製品に切り替えることにより、製品のライフサイクル全体でおよそ15%のCO₂排出量削減が期待できます。これはDNPが行った社内調査に基づくデータです。従来のパッケージと同じく、高い性能を保ちながら環境への影響を抑える取り組みです。
業界のニーズに応える
製品開発においては、環境負荷の低減と同時に、従来のパッケージと同様に機能を損なわないことが求められます。DNPは、製膜技術を活用し、バイオマス度50%を実現し、耐衝撃性や粉体の静電気発生を低減する機能を盛り込んでいます。この製品は、粉体を扱う化学品や医薬品メーカー、食品メーカーにとって、生産性の向上にも寄与します。
今後の展開と展示情報
DNPはこの新製品を、環境への配慮を重視する食品・消費財メーカー、医薬品や化学品メーカーに提供し、既存のラインアップを拡充する方針です。また、この新たなバイオマスフィルムは、2024年10月23日から25日に東京ビッグサイトで開催される「2024東京国際包装展(TOKYO PACK 2024)」で展示される予定です。
このように、大日本印刷は持続可能な未来に向けた一歩を踏み出しています。企業としての社会的責任を果たしながら、新しい技術を駆使して環境負荷を低減するその姿勢は、多くの業界に影響を与えることでしょう。これからの展開に大いに期待が寄せられます。