海外ECサイト利用者の実態とその課題
この度、株式会社フルバランスが実施した調査結果を基に、海外企業が直接運営するECサイトの利用状況を探ります。直近1年以内にECサイトを利用した110名が対象となっており、実際の利用実態や不安要因について深掘りしていきます。
調査の背景
近年、ECサイトは急速に普及し、多くの消費者が海外の商品を容易に購入できる環境が整いました。しかし、その一方で利用者の中には不安を感じる方が多いことがわかりました。
調査結果の概要
1.
不安を感じる利用者が多数
調査の結果、81.9%の利用者が海外企業のECサイトを利用する際に「不安を感じた」と回答しています。この数字は、海外での取引であることに由来するものと考えられます。
2.
実際に問題が発生
さらに、4割以上の利用者(41.8%)が実際に利用中に問題に直面した経験があるとし、「商品の中身が思っていたものと違った」との回答が54.2%に達しました。これは、商品の品質や細かい仕様に対する認識の違いを示しています。
3.
魅力的なポイント
ただし、海外ECサイトの魅力について尋ねると、「品揃えが豊富だから」(57.3%)や「価格が安いから」(56.4%)という回答が上位を占め、利用者は多様な商品と価格のメリットを享受していることも明らかになりました。
4.
サイトの使いやすさ
利用者が特に重視するポイントとして「サイト内での商品検索がしやすい」(45.5%)や「配送状況が公開されている」(40.0%)といった利便性も挙げられており、これらの要素が利用者の購買意欲を高める要因となっています。
不安の原因と影響
多くの利用者は、海外ECサイトに対して「日本語翻訳に違和感がある」(40.0%)や「サイトの視認性が悪い」(34.4%)などといった理由で不安を抱えていることが示されました。また、決済方法に不安を感じる人も多く、「日本で使い慣れた方法がない」(31.1%)という声が上がりました。
SNSの影響
特に若年層においては、SNSを通じて商品情報を得ることが多く、SNS広告やインフルエンサーの影響を強く受けていることが伺えます。このような環境の中で、海外ECサイトの運営者は、利用者の信頼と安心を得るためのコミュニケーション戦略が求められています。例えば、明確な商品説明やカスタマーサポートの充実、返品ポリシーの明示などが必要です。
調査から得た提言
本調査からは、海外ECサイトの運営者が消費者の不安を軽減する努力をしつつ、商品ラインナップの充実や優れたカスタマーサービスの整備が重要であることが明らかになりました。ユーザーが安心して購入できる環境の整備が進めば、利用者も増加し、ますます国際的なEC市場が拡大することが期待されます。
株式会社フルバランスでは、ECサイト設計から運営支援まで、ビジネスの成長をサポートしています。顧客体験を重視し、ECサイトの本質的な価値向上を図るための取り組みが求められています。
詳細な調査データは、
こちらからダウンロード可能です。