TOYOとEVNの脱炭素化
2023-07-27 12:06:59
ベトナムの脱炭素化を加速するTOYOグループとEVNの協力関係について
TOYOグループとベトナム国営電力グループ(EVN)が手を組み、新たな脱炭素化の取り組みを進めています。このプロジェクトの中心には、次世代型加水分解装置の開発があり、バイオマスとして農業残差や生活ゴミを利用し、効率的に燃料を生産することを目指しています。
具体的には、TOYOグループは東京工業大学の吉川邦夫教授との共同研究を通じて、火力発電用の微粉炭バイオマスを製造し、これをEVNの発電所で炭燃料と組み合わせて電力を生み出す提案をしています。この取り組みは、持続可能なエネルギー供給の実現を目指し、ベトナムの電力問題の解決にも寄与するものです。
また、TOYOグループはEVNの協力を得て、ベトナム国内の発電所の運用技術の提供や石炭、石油、LNGなどの燃料供給の役割を果たすことも目指しています。これにより、ベトナムにおける効率的な発電所建設が可能となり、2021年から2030年にかけての国家電力開発計画に基づいた長期的なエネルギー展望を実現します。
ベトナムの第8次電力計画(PDP8)によれば、2050年までに設備容量は約50万MWから57万MWに増加する見込みです。これには、温室効果ガス排出量の削減が期待され、再生可能エネルギー源の比率が60%以上に引き上げられる計画が示されています。総発電量も1兆2238億kWhから1兆3787億kWhに達する見込みで、これらの数字は2030年の目標をゆうに超える規模です。
このように、TOYOグループとEVNは将来的な協力を視野に入れ、調査や研究を続けることに合意しています。環境への配慮と持続可能なエネルギー供給が求められる現代において、両者の取り組みはまさに時代の要請に応えるものと言えるでしょう。
EVNの社長、トラン・ディン・ニャン氏(Tran Dinh Nhan)は、この協力関係について「私たちは持続可能な未来に向けた重要な一歩を踏み出した」と語っています。TOYOグループの会長である古塩勝彦氏も、両社のさらなる発展に期待を寄せています。これにより、ベトナムにおけるエネルギー問題の解決と同時に、より豊かで持続可能な社会の実現が見込まれています。
会社情報
- 会社名
-
株式会社日本TOYO
- 住所
- 東京都中央区銀座3-9-18東銀座ビル301
- 電話番号
-
03-6264-2663