新型コロナ新薬開発
2021-04-14 15:00:05
新型コロナウイルスへの新薬開発が進展、バイオミメティクスとロート製薬の共同研究
新型コロナウイルスへの新薬開発が進展
株式会社バイオミメティクスシンパシーズは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する創薬の取り組みを加速させています。特に注目されるのは、間葉系幹細胞を用いた研究を通じて得られた新しいメカニズムの発見と、ロート製薬とのライセンス契約による共同開発の進行です。
新規創薬ターゲットの発見
同社は、間葉系幹細胞を用いた臨床試験から、SARS-CoV2の感染メカニズムに関する重要な知見を得ました。それにより、転写因子であるFOXO1がACE2とTMPRSS2という、ウイルス侵入に関与する宿主細胞の遺伝子発現を制御していることが判明しました。この新たな理解を基に、FOXO1を阻害する作用を持つ候補物質を3つ特定しました。
中でも、キノロン系化合物Xは特許査定中であり、in vitro試験においてSARS-CoV2のS1スパイクタンパク質の宿主細胞への侵入を著しく抑制することが証明されました。また、マウスによる試験では、肺組織におけるACE2やTMPRSS2の遺伝子発現の低下も確認されています。
ロート製薬とのライセンス契約
この度、バイオミメティクスシンパシーズは、キノロン系化合物Xについてロート製薬とライセンス契約を締結しました。その目的は、共同で医薬品の開発を進め、COVID-19治療薬の実用化を目指すことです。この協力により、新型コロナウイルス感染症における治療の選択肢を広げることが期待されています。
研究開発組織「RB+」の設立
また、同社はロート製薬と共に再生医療から得た知見を活かし、新薬の創出に向けた新しい研究開発組織「RB+」を発足させます。この組織は、間葉系幹細胞が関与する様々な疾患の治療メカニズムの解明を目指し、創薬ターゲットを発見することに挑んでいきます。
「RB+」は、オープンイノベーションのプラットフォームとして他社との協力を促し、新薬の実用化を加速させることを狙っています。これにより、COVID-19以外の重大な医療課題にもアプローチできる可能性が広がります。
これからの展望
今後も、バイオミメティクスシンパシーズは新型コロナウイルス感染症に取り組む研究を進めるとともに、得られた知見を基に他の医療課題に対しても新しい治療薬を提供するために邁進します。新薬の開発が進むことで、より多くの患者に希望をもたらすことが期待されます。
このように、バイオミメティクスシンパシーズとロート製薬の協力によって、新型コロナへの新たな治療薬の誕生が待たれます。
会社情報
- 会社名
-
株式会社バイオミメティクスシンパシーズ
- 住所
- 東京都江東区青海2-4-32タイム24ビル 19階
- 電話番号
-
03-5500-6330