物語を通じて旅を深める新しい宿泊スタイルが全国に広がる
多様な旅行スタイルが求められる中、株式会社micro development(以下mdi)が展開する「空想旅文庫」が、全国の宿泊施設に新しい風を吹き込んでいます。単なる宿泊にとどまらず、物語を通して地域の風土や文化に触れることができるこのサービスは、宿泊業界の注目を集めています。
空想旅文庫とは?
「空想旅文庫」は、宿泊体験に地域の物語を加えることで、訪れる人々に深い感動を提供するプロジェクトです。この新しい形式の宿泊サービスでは、実在する地域や建物を題材にしたオリジナルの物語が小説として提供され、宿泊者はそれを読みながら滞在を楽しむことができます。
実際に宿泊する場所と物語がリンクすることで、ただ寝泊まりするだけの体験ではなく、地域の歴史や文化を深く感じることができるのです。これにより、再訪を希望する宿泊者も増え、地域への愛着が生まれます。
導入施設の特徴
現在、「空想旅文庫」はADDress、OURoom、稲取銀水荘の3施設で導入が進んでいます。それぞれの施設が持つ独自の世界観や物語を体験できる点が魅力です。たとえば、ADDressでは地域の生活文化に触れながら暮らすように旅を楽しむことができ、OURoomでは月額1,000円で別荘気分を楽しむことが可能です。また、静岡県の稲取銀水荘では格式ある宿泊体験を通じて、かつてこの地に滞在した人物の物語を追体験できます。
利用者の声
「空想旅文庫に初めて触れたとき、私には新しい旅の可能性が広がったように感じられました。地域や家に宿る物語を体験することができ、旅の彩りが増すと同時に、宿泊先への愛着も深まります」とADDressの後藤さんは語ります。地域の物語を丁寧に取り入れることで、訪れる人々に新たな感動を提供しようとしています。
トークイベントも企画
10月22日には、「空想旅文庫」のリリースを記念したトークイベントが開催されます。このイベントでは、物語を通じて付加価値のある滞在体験を作る方法やコンテンツツーリズムの可能性について探ります。物語と旅の交わる空間に浸りながら、新たな発見を楽しむ機会となることでしょう。
今後の展開
空想旅文庫は、全国の宿泊施設や自治体と連携を進め、「まちのストーリーを宿にしたい」「体験価値を再設計したい」「コストを抑えつつ差別化したい」という声に応えるため、さらなる導入相談を受け付けています。
mdは、地域の不動産に宿るストーリーを可視化し、ゲストに届けることで、旅の魅力を引き出す新しい地域体験を提供することを公言しています。独自の物語を通じて地域を再発見し、深い感動を伴う旅を楽しめる「空想旅文庫」が、今後どのように広がっていくのか、注目が集まります。