KYCコンサルティングとfreeeが手を組み反社チェックの新しい時代へ

KYCコンサルティングとfreeeの戦略的連携

最近、KYCコンサルティング株式会社（以下、KYCC）とフリー株式会社（以下、freee）が、反社会的勢力チェックツール「RiskAnalyze」とのAPI連携を実現した。この連携により、freeeのユーザーは、契約や取引先の管理、支払先管理を行う際に、スムーズに反社チェックを行うことが可能になる。

反社チェックの重要性

近年、企業経営において反社会的勢力との関与やコンプライアンスのリスクが大きな課題となっている。特に、上場準備や金融機関の審査、サプライチェーン管理においては、反社チェックは欠かせないプロセスとなっている。freeeは「スモールビジネスを、世界の主役に。」という理念のもと、バックオフィス業務をクラウド化し、多くのユーザーをサポートしている。一方、KYCCの提供する「RiskAnalyze」は、短時間でリスクレポートを生成できるツールで、多くの企業に採用されている。

API連携によるメリット

今回のAPI連携により、freee会計・freee販売ユーザーは日常業務の中で反社チェックを自動的に実施できる環境が整った。具体的な機能には、取引先マスタとの連携やチェック結果の自動記録、定期スクリーニングが含まれる。

主な連携機能

- 取引先マスタとの連携: freee上で登録されている取引先情報を自動的に取得し、簡単な操作で反社チェックを実施。
- チェック結果の自動記録と共有: 実施結果は自動的にアプリ内に保存され、法務部門との連携も容易。
- 定期スクリーニング機能: 一度チェックした取引先には、再度のチェックリマインドが表示され、管理が効率化される。

ユーザーへの影響

この連携によって企業は業務の効率化を図れるだけでなく、リスクの軽減も期待できる。取引開始前や支払前に自動的に反社チェックを行うことでヒューマンエラーを減少させ、信頼性の高い間接管理体制を構築することが可能になる。

さらに、すべてのチェック結果が自動的に記録されるため、内部監査やコンプライアンス報告の際に十分な説明ができる体制が整えることもできる。これにより中小企業から上場準備企業まで、幅広い企業がこの新機能を活用しやすくなる。

提供開始日と利用条件

この新機能は2025年11月19日から提供開始される予定だ。利用は無料だが、各ツールの使用に伴う料金が発生する。

KYCCの代表取締役社長飛内尚正氏は、「RiskAnalyzeを多くの企業に浸透させ、世界水準のKYC社会インフラを構築するための重要なステップだ」と述べている。この連携は、日常的な取引の中での反社チェックの重要性を再認識させるものでもある。