新重作業人機
2021-03-18 15:00:02
JR西日本と日本信号が共同開発する新しい重作業人機プロジェクトの全貌
画期的な重作業人機の開発開始
近年、重作業における効率化が求められる中で、JR西日本、日本信号、そして株式会社人機一体の三社は、高所での重作業に対応できる人型重機「空間重作業人機」の開発プロジェクトを始動しました。このプロジェクトのキックオフは、2021年3月18日から19日にかけて福島ロボットテストフィールドで開催された「ロボテス EXPO 2021」にて行われ、そこで初めて試作機「零式人機 ver.1.0」が公開されました。
この試作機は、ロボット工学の最新技術を搭載しており、各社のプロジェクトの成果を結集しています。今後、多様なビジネス分野への応用が見込まれています。
プロジェクトの背景と目的
このプロジェクトに参画する人機社の金岡博士は、立命館大学で培ったロボティクス技術を駆使し、2003年から20年にわたってこの領域に注力してきました。その技術を実際のビジネスに結びつけるために、人機プラットフォームという新たなビジネスモデルを構築しました。このモデルに基づき、従来では解決が難しかった作業環境に革新をもたらすことを目指しています。
一方、JR西日本は、2022年の中期経営計画で「メンテナンスのシステムチェンジ」を掲げ、新たなメンテナンス手法の導入を進めることを表明。また、日本信号はハイテク企業として、鉄道の安全性向上やオペレーションの効率化に貢献することを目指しています。これら三社が連携することで、ロボット技術が持つ可能性が一層広がります。
人機社の独自技術
人機社の開発した技術は、力制御やトルク制御が優れた形で実装されており、柔軟な力学的相互作用を実現しています。この技術により、操作者はロボットを自由自在に操ることができ、操作者の感覚をロボットがフィードバックすることも可能です。これにより作業の効率が大幅に向上します。
空間重作業人機の社会的意義
プロジェクトの重要なコンセプトは、機械化によって人の労力を軽減し、より安全で効率的な作業環境を提供することです。この効果は、鉄道分野において特に期待されており、高所作業を行う従業員の安全を向上させることにつながります。
「空間重作業人機」は、まず日本信号がメーカーとして開発を進め、JR西日本が顧客として特権的に製品を購入する権利を持つというプラットフォームの構造になっています。今後、2021年4月より本格的な開発が進められていくことが予定されています。
今後の展望
ロボテス EXPO 2021での発表を皮切りに、このプロジェクトはさらなる注目を集めています。人機社は、福島県南相馬市を拠点に、高所作業対応の人型重機「空間重作業人機」を世に送り出し、FUKUSHIMAの復興シンボルとしての役割を担うことも目指しています。
そして、このプロジェクトを通じて人間と機械の新しい関係、すなわち「マンマシンシナジー」を実現し、未来の働き方を再定義していくことを提唱しています。具体的には、参加企業とともに新たな価値を創造し、世界に向けて発信していく活動へとつなげていく計画です。
会社情報
- 会社名
-
株式会社人機一体
- 住所
- 滋賀県草津市青地町 648-1秘密基地人機一体
- 電話番号
-