加藤大臣が語るガソリン税廃止とインフラ財源確保の課題

加藤大臣が語るガソリン税廃止の意義とインフラ整備

令和7年8月26日、加藤財務大臣兼内閣府特命担当大臣は閣議後の記者会見で、ガソリン税の暫定税率に関する与野党の協議状況や、老朽化するインフラの維持管理に伴う財源確保の必要性について触れました。

ガソリン税廃止の背景

加藤大臣は、政府が現時点で特定の財源確保策を検討しているわけではないことを強調しました。特にガソリンの暫定税率については、与野党の合意において「財源確保」「流通への影響」「地方財政への配慮」が求められています。このような状況下で、財源確保については「真に必要な財政需要に安定的に対応するための検討」が進められていることを示しました。

老朽化インフラの維持に向けた具体的な検討

加藤大臣は、老朽化が進むインフラの維持管理に対する取り組みとして、国土強靭化実施中期計画が6月に閣議決定されたことに言及しました。政府は地方の実情を考慮しながら、受益者による負担の状況も考慮に入れて、事業の進捗管理と財源確保などの具体的な検討を始めているとしています。

増税の可能性と国民の理解

記者の質問に対して、加藤大臣は新税の創設に関する報道があることは認識しているものの、現時点では具体的な増税の考えは示されていません。しかし、「様々な方策がある」と述べ、今後の与野党間の協議が重要であると強調しました。税制改正については、8月末の期限を踏まえ、議論が進むとしており、国民とのコミュニケーションが必要であるとも語りました。

為替市場と長期金利の動向

また、記者会見では為替市場の動向にも言及されました。トランプ大統領がFRBの理事を解任する事態が影響し、日本円がドルに対して強くなったことに際して、加藤大臣はコメントを控えましたが、「為替相場はファンダメンタルズを反映した安定した推移が望ましい」との認識を示しました。

長期金利の上昇についても触れ、「国債金利が様々な要因で決まる」としつつ、市場参加者の財政運営に対する懸念が影響している可能性を指摘しました。