物流の未来を切り開く新システム
大和ハウス工業株式会社は、トラックドライバーの荷待ち時間と荷役作業の効率を改善するための新しいシステムを導入し、実証実験を開始しました。この取り組みは、2024年の物流問題の解決を目指すものです。
実証実験の舞台
実証実験は神奈川県平塚市にある「DPL平塚」で行われます。この施設はマルチテナント型の物流施設として知られており、トラックの荷待ち時間の可視化が重要な課題とされています。大和ハウス工業は、このシステムを通じて荷主事業者とテナント企業に新たな価値を提供し、荷役作業の効率化を図ります。
システムの概要
新システムでは、カメラによる映像解析を利用してトラックの動きを自動的に検知し、荷待ち時間や荷役作業の時間を可視化します。具体的には、トラックが物流施設に入場してから荷物の積み下ろしを終えるまでの一連の流れを記録し、AIがドライバーの行動を分析します。これにより、ボトルネックとなっている時間帯や作業内容を把握し、改善に向けたデータを提供することが可能になります。
なぜ今、荷待ち時間の可視化が必要か
2023年6月、政府の関係省庁から発表されたガイドラインによると、トラックドライバーの人手不足は年々深刻化しており、特に荷待ち時間の長さがドライバーに大きな負担を与えています。大和ハウス工業の取り組みは、この現状を打破し、荷主事業者が努力目標として掲げている「2時間以内の荷待ち」を実現するための第一歩です。
目指すべき未来
当システムは、単に荷物を保管するための物流施設を超え、物流業務全般の効率化を追求します。2025年4月からはこのシステムを全国のDPL施設に本格導入する予定で、業界全体の生産性向上に貢献することを目指します。
より良い物流環境の実現に向けて、大和ハウス工業の新たな挑戦に注目です。