貧困のスパイラルを断ち切るために
島根県出雲市に新たに設立されたNPO法人しまね子ども支援プロジェクトが、貧困に苦しむ子どもたちを支えるための活動を強化しています。設立からわずか半年という短い期間で、具体的な支援体制を整えるための連携協定を結んだのは、出雲市社会福祉協議会です。この協定により、今後の活動が一層力強いものになることが期待されています。
連携協定の意義
出雲市社会福祉協議会との「フードバンク連携協定」は、2024年5月31日(金)14時から出雲市社会福祉センターで行われる予定です。この調印式において、同法人としての活動報告も行われ、地域における福祉の重要性が再認識される機会となります。
コミュニティフリッジの取り組み
しまね子ども支援プロジェクトは、2023年11月から「コミュニティフリッジ」の運用をスタートしました。これは、食料や日用品の支援を必要とする家庭が、自由に利用できる仕組みです。なんと、24時間利用できるため、いつでも時間を気にせず訪れることができるメリットがあります。半年間にわたる活動の中で、約210名からの寄付があり、食料品や日用品として約3万個、額にして700万円相当の支援が届きました。多くの人々の善意によって、利用者には600万円分以上の物資が提供されています。
課題と今後の展望
しかし、その裏にはまだ多くの課題が存在します。利用登録者は130世帯に達していますが、出雲市内の「児童扶養手当」受給世帯が約1200世帯であることから、実際のカバー率はわずか1割程度です。利用者が多くても、支援の継続には限界があり、現状では週に1回の利用制限があるのが実情です。
しまね子ども支援プロジェクトは、より多くの家庭が支援を受けられるような体制の構築を目指しており、その一環として出雲市社会福祉協議会との協定が大きな一歩と位置づけています。これにより、地域全体の福祉の向上が促進され、子どもたちが貧困から脱却する機会が増えることでしょう。
市民と団体の協力
出雲市には約17万3千人が暮らしており、地域の福祉力を高めるために市民自身の協力が必要です。出雲市社会福祉協議会は、地域の福祉団体や事業者、行政機関と連携し、「誰もが住み慣れた地域で安心して暮らせる社会」を目指しています。事業に参加することは、地域社会への貢献であり、子どもたちを支えるための重要なステップです。
支援の呼びかけ
当法人は単なる物的支援に留まらず、貧困のスパイラルを断つために必要な情報発信を行っています。教育や体験活動の機会の提供、ひとり親家庭への経済的支援など、様々な取り組みが求められています。今後も社会福祉協議会や他団体とのさらなる連携を図り、より多角的な支援を目指していきます。
市民の皆さんにお願いしたいのは、是非とも応援していただくことです。ご支援は、もちろん金銭的なものでなくても構いません。情報の拡散、ボランティア参加、寄付など、多様な形での支援を心よりお待ちしています。特に、マンスリー会員として活動を支えていただけると嬉しい限りです。
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