関西のリハビリ病院で生成AI導入、業務時間を大幅削減
生和会グループに所属するMR&S有限会社 SDX研究所が、医療法人せいわ会 彩都リハビリテーション病院と医療法人せいふう会 川西リハビリテーション病院と協力し、生成AIソリューション「medimo」を導入。これにより、3ヵ月間で約2,000時間以上の業務削減が実現されました。
プロジェクトの背景と目的
リハビリテーションの分野は、医療関係者の多忙さが常に課題となります。特に診療録の作成に時間がかかり、セラピストの業務負担は大きいものでした。そこで、生成AIを活用して業務の効率化を図るというプロジェクトが立ち上げられました。
SDX研究所が提供する「medimo」は、会話を通じて診療録を自動的に作成する機能を持っています。この技術は、医療現場での業務を大幅に効率化する可能性を秘めています。
検証プロセス
プロジェクトは二回の検証を経て進行しました。第一回検証では、診療録の質向上と業務負担の軽減は確認されたものの、時間短縮効果は明確には得られませんでした。これを受けて、使用環境の最適化と運用プロセスの見直し、さらには教育制度の強化が行われました。
第二回検証では、診療録作成時間が約66%短縮され、セラピストが感じる業務の負担感も約50%軽減される成果が得られました。この結果は、リハビリ病院において「medimo」がどれほどの効果をもたらすかを示すものとなりました。
業務削減の効果
3ヵ月間の検証の終わりに、診療録以外の書類作成業務においても時間削減が確認され、合計で約2,000時間の業務削減に成功しました。この数値は、多職種での業務改善が期待されることを意味しています。
セラピストだけでなく、医師や看護師、医療ソーシャルワーカーといった他の職種でも同様の効果が見込まれ、グループ全体でさらなる業務改善が期待されています。
今後の展開
関西圏の9つのグループ病院において「medimo」を段階的に導入し、医療従事者全体での実用性を検証していく予定です。さらには、SDX研究所が開発した他のAIアプリケーションや先進的な外部ソリューションも積極的に採用し、AI活用を進めていく方針です。この取り組みが医療の質向上にどのように寄与するのか、極めて大きな期待が寄せられています。
最終的には、患者に提供される医療サービスの質をさらに高めることを目指しています。