33億円の資金調達を達成したManabieが目指す教育の未来

Manabieが教育革新に挑む

シンガポールに本社を置くManabie International Pte. Ltd.は、教育DXプラットフォームのリーダーとして注目を集めています。この企業は最近、政府系ファンド「JIC VGI」をはじめとする投資家から総額約33億円（約23百万米ドル）のシリーズB資金調達を実施しました。これにより、Manabieの累計調達額は約60億円（41.2百万米ドル）に達し、さらなる成長を目指しています。

投資家とそのプラン

今回の資金調達ラウンドでは、JICベンチャー・グロース・インベストメンツ株式会社がリード投資家として参加しました。また、三菱UFJキャピタル、ヒューリック株式会社、さらには増進会ホールディングスといった国内外の様々な教育機関の創業者たちも出資者として名を連ねています。既存の投資家にはGlobis Capital PartnersやGenesia Venturesなどがあり、これにより強力な投資家チームが形成されているのが特徴です。

教育DXとは？

Manabieは「教育DXで一人ひとりの可能性を最大限に引き出す」という明確なミッションを掲げています。そのため、学習管理・コミュニケーション機能、教材・コンテンツ管理などを含むバーティカルSaaS「Manabie」を展開しており、教育現場のデジタル化を強力に推進しています。

本間拓也CEOは、元「Quipper」の共同創業者という経歴を持ち、教育業界において数多くの経験を積んできました。彼とチームは、シンガポール、ベトナム、フィリピン、日本を中心に活動し、約150名のメンバーで構成されています。Manabieは、多様な教育システムに対しテクノロジーを駆使して適応したサービスを提供し、特に日本や東南アジア市場における教育改革を支援しています。

今後の展望

今回の資金調達によって、具体的なプロダクト開発の強化が計画されています。特に日本市場にフォーカスし、生成AIを活用した「AIチューター」機能を開発し、教育現場での教師不足問題に取り組む方針です。さらに、アジア全体に展開する計画もあり、これまでの成功体験とノウハウを基に、日本発のテクノロジーで教育改革を進めるつもりです。

Manabieのサービス

Manabieが提供するプロダクトには、以下のようなものがあります。

1. Manabie LMS（学習管理システム）
自校オリジナル教材を管理でき、生徒の学習状況をリアルタイムに分析することが可能です。学習進度や弱点分析、目標管理を一元化し、教育の質を向上させます。

2. Manabie ERP（校務・基幹システム）
入学手続きから経理業務まで、教育機関の各業務をクラウドで統合管理します。これにより、業務の効率化と学生へのより良い指導が実現します。

3. Manabieチューター
最新の生成AI技術を使用して、生徒からの質問にリアルタイムで応答します。生徒の理解度に基づいた最適なヒントや解説を生成し、自己学習能力を高めます。