防災教育の新たな流れを作る - IKUSAの公認ファシリテーター制度
日本は災害が多発する国であり、防災教育は市民の命を守るために必須です。しかし、従来の防災教育は「難しくて理解しにくい」「他人事」といった理由で敬遠されがちでした。そこで、あそび総合カンパニー株式会社IKUSAが提唱するのが、遊びの要素を取り入れた防災教育「公認ファシリテーター制度」です。この制度は、楽しみながら防災スキルを身に付けられる環境を提供することを目的としています。
公認ファシリテーター制度とは
IKUSAが新設した公認ファシリテーター制度は、防災ボードゲームなどの具体的な教材を活用し、参加者が自発的に考え、行動する力を養うためのリーダーを育成する仕組みです。これにより、全国各地で地域に根ざした防災ワークショップを開催できる人材が育成されます。ファシリテーターはあらゆる地域、職場、学校で独自にイベントを企画でき、地域社会の防災意識を高める重要な役割を果たします。
背景と目的
この制度は、これまで800件以上のイベントを通じて10万人以上に防災の概念を体験させてきたあそび防災プロジェクトに基づいています。「防災教育は楽しい」「自分事」として学ぶ機会を増やすためには、こうした新しいアプローチが欠かせません。公認ファシリテーターは、その橋渡し役としての使命を担います。
ファシリテーターの活動内容
ファシリテーターになることでできる具体的な活動には、以下のようなものがあります。
1.
防災ボードゲームのライセンス利用
ファシリテーターは、「災害リアリティゲーム 水害サバイバル」を用いて、地域の特性に合わせたワークショップや研修を自由に開催できます。
2.
イベントディレクター
あそび防災プロジェクトが主催するイベントのディレクターとして活躍することも可能です。
受講概要と受講対象者
受講料は70,000円(税別)で、オンライン講座と実技演習を合わせた形式で学べます。受講対象者は、防災意識を地域に広げたいリーダーや、教育関係者、企業の防災担当者など多岐にわたります。受講後は、ライセンス更新が3年ごとに必要で、ライセンス料の20%をIKUSAに支払う形になります。
未来への展望
公認ファシリテーター制度は始まったばかりですが、今後は新たに「地震」をテーマにした防災ボードゲームのリリースを予定し、楽しみながら防災知識を育む体験をさらに広げていく計画です。また、防災コミュニティを結業し、地域や職場での日常的な防災活動の場を提供していきます。
おわりに
あそび防災プロジェクト責任者の中村淳司氏は、「防災を日常の文化として根付かせたい」と語ります。公認ファシリテーター制度を通じて、学びを楽しみ、防災の重要性を自ら考える社会を実現することが目標です。防災は特別な活動ではなく、普段の生活に組み込まれるものであるべきです。
この新しい取り組みにより、より多くの人々が防災の具体的な知識を自然に身に付け、助け合う社会を築くきっかけとなることが期待されます。IKUSAとともに、共に防災の未来を切り開いていきましょう。