セレンディクス初の3Dプリンター住宅デザインコンペが始まります
セレンディクス株式会社が初めて開催するデザインコンペ「令和版ハウス55開発プロジェクト」は、日本の住宅市場が抱える課題に立ち向かうための新たな試みです。3Dプリンターを活用した住宅開発が進む中、誰もが手に入れやすい価格で快適な住まいを提供することを目指しています。
住宅市場の現状と課題
日本の住宅市場は、住宅ローンの借入年齢が44.5歳に達するなど、ますます高齢化が進んでいます。新築マンションの年収倍率も全国平均で10.09倍、東京都に至っては17.78倍にも及び、住宅を持つことが難しくなっているのが実情です。こうした背景の中で、1970年代に始まった「ハウス55計画」が再び注目されています。このプロジェクトは、当時の日本が抱えていた住宅不足を解消するために、安価で質の高い住宅供給を目指すものでした。しかし、様々な要因から目標には届かず、今もなお未解決の課題が残っています。
令和版ハウス55開発プロジェクトの意義
セレンディクスは、3Dプリンター技術を駆使してこの理念を令和の時代に甦らせることを目指します。このコンペは、革新的で美しいデザインの住宅を通じて、安定的に供給できる未来の住まいを具現化するための第一歩となります。参加者は、SDGsの観点からも持続可能な住宅デザインを提案することが求められます。
コンペ概要
コンペのテーマは「令和版ハウス55開発プロジェクト」で、応募締切は2025年12月14日です。1等には114,000円、2等には8,000円、3等には5,000円が用意されており、特別賞としてアイデア賞とグラフィック賞がそれぞれ1,000円で用意されています。本コンペの受賞作品は、実際の3Dプリンター住宅として形になる可能性があります。
デザイン募集の条件
デザインコンペに求められる条件は以下の通りです。
- - 50平方メートルの住宅を車の購入価格で実現できるデザイン
- - 夫婦2人世帯を想定した1階建て住宅
- - 3Dプリンターによるコンクリート造の一体成型が可能な構造
- - シンプルで美しい、日本ならではの「そぎ落とした美学」を持つデザイン
参加者は意匠図やコンセプト、平面図、立面図といった資料を提出しなければなりません。サイズはA3で、ファイル形式はJPG、PNG、GIFに加え、PDFも可能です。詳細情報については、スタジオアンビルトの応募ページをご確認ください。
未来への期待とビジョン
セレンディクスの共同創業者、飯田國大氏は、3Dプリンターによる住宅の実用化を進める中で、新たな価値観を提案しています。今回のコンペを通じて、多くのクリエイターたちに参加してもらい、未来の住宅の可能性を広げたいとしています。美しさを兼ね備えた住宅がどのように進化するのか、私たちも楽しみにしています。
会社概要
- - 会社名:セレンディクス株式会社
- - 所在地:兵庫県西宮市甲陽園目神山町1-1
- - 創業:2018年8月
- - 資本金:6億1,700万円
- - 事業内容:3Dプリンター住宅の開発及び販売
このプロジェクトがもたらす未来の住宅地図に、期待が高まります。ぜひ、参加を検討してみてはいかがでしょうか。