「就活ガクチカ調査結果から見える学生の変化と企業の評価軸の移り変わり
総合人材サービスを展開する株式会社ネオキャリアが運営する就職活動支援メディア「ユニスタイル」の調査によると、2026年卒の選考通過エントリーシート(ES)において、「学生時代に力を入れたこと」(以下、「ガクチカ」)の記載内容にかかわる大きな変化が見られました。特に注目すべきは「研究・ゼミ」テーマのガクチカが「体育会・スポーツ」を初めて上回ったことです。
調査の概要
今回の調査は、2022年卒から2026年卒の選考通過ES計6,331件を対象に、「ガクチカ」の内容を分析したものです。その結果、以下のような傾向が浮かび上がりました。
1.
中核テーマの変化: 2026年卒では「研究・ゼミ」が27.1%を占め、「体育会・スポーツ」は26.1%に低下しました。2012年の卒業生では「体育会・スポーツ」が33.5%と圧倒的だったのに対し、2026年には逆転現象が起きています。
2.
留学・海外経験: こちらも減少傾向にあり、2022年卒の11.1%から2026年卒には6.5%まで落ちました。
3.
AI関連キーワード: 「研究・ゼミ」の内、AI関連を含むガクチカは、2022年卒の0.5%から2026年卒には1.25%と増加したものの、全体の中で依然として割合は少数派にとどまっています。
学生側・企業側の変化
このような変化の背景には、学生と企業の双方に起こった変化にあると考えられます。
学生の変化
コロナ禍は学生の活動に大きく影響を及ぼしました。部活動が制限され、オンライン授業の影響で相対的に時間が増えた結果、研究やゼミ活動への取り組みが増加した可能性があります。学生たちは新型コロナウイルスの影響で、社会的活動を控えざるを得ず、結果として研究に時間を費やす機会が多かったのかもしれません。
企業の変化
企業側に目を向けると、最近ではジョブ型採用の流れが広がり、単なる経験の有無ではなく、問題解決能力や論理的思考力が重視される傾向が強まっています。これにより、研究やゼミで得た能力をアピールする学生が増えたとも考えられます。
先進的な学生が増える中、AIテーマでの取り組み
AIの普及を背景に、特に学業やインターンシップにおいてAIを活用した経験が増加しています。ES内には「新しい手法を導入し、AIの性能を向上させた」といった具体的な事例が見られ、AIに関する取り組みが進んでいることが示されています。とはいえ、AI関連のガクチカは依然として少数派であり、一般的にはAIの応用よりも、より多くの伝統的な経験が求められる状況です。
結論
今回の調査結果から、学生時代に力を入れたことが年々変化していることがわかります。コロナ禍による環境の変化が影響を及ぼす中、「研究・ゼミ」が採用選考において重要視され始めていることは間違いありません。また、企業の求める能力も変わりつつあるため、学生たちは今までとは異なる角度から自身の経験を見直し、アピールしていく必要があります。ガクチカが求められる今、重要なのはただの経験ではなく、その経験から何を学び、成長したのかをしっかり伝えることだと言えるでしょう。さらに、AIや新たな技術の導入がどのように評価されるかも、今後の職業選択に深く関わってくることでしょう。
今回の調査は、選考を通過したESにおけるガクチカのテーマの移り変わりを示し、学生たちに新たな視点を提供するものとなっています。