AIと映画制作の未来
2025-12-17 15:00:38

AIが変える映画制作の未来を語る国際カンファレンス開催!

AIが変える映画制作の未来を語る国際カンファレンス開催



2023年10月26日、米国アカデミー賞公認のショートショート フィルムフェスティバル & アジア(SSFF & ASIA)は、国際短編映画祭の一環として「AIと映画制作の未来:創造性・協働・倫理の探求」をテーマにした国際カンファレンスを開催しました。本イベントの模様は、今後アーカイブ映像として国内外で見ることが可能です。

カンファレンスの概要



本カンファレンスは、映画祭のエグゼクティブ・ディレクターである東野正剛氏の挨拶からスタートしました。彼は、現時点で海外からの応募が毎年約5,000作品にのぼり、その中でAIを使用した映像作品が急増していることに触れました。特に、2024年には約2%の作品がAIを用いると予測されている一方、2025年にはその数が約6%に達する見込みです。

世界10カ国以上から集まった映画監督やプロデューサー、研究者たちが「創造性と協働」、「倫理と文化的責任」、「AIシネマの未来」という三つのテーマについて熱い議論を繰り広げました。AI技術が映画制作に与える影響について、さまざまな観点から意見が交換された様子が印象的でした。

AIで変わる映画制作の現場



国際会議では、AIを映画制作の「創造的パートナー」として活用する事例が多数共有されました。日本の映画監督である串田壮史氏は、AIが「対話の相手」として人類の記憶を引き出す存在であり、単なる道具とは異なると語りました。また、山口ヒロキ氏も、現時点ではAIが創作者の意図を可視化するアシスタントの役割を担っているが、将来的には共創者になる可能性を示唆しました。

ドイツの作曲家で映画監督のマルセル・バルゾッティ氏は、AI映画『Imperia』の制作過程について紹介し、物語の核が技術に依存しないことを強調しました。脚本家のグンドゥラ・バルゾッティ=バスト氏は、AIならではの負担があるものの、脚本の本質には変わりがないとの見解を示しました。

各国の視点



カンファレンス後半では、各地域におけるAIの導入状況とその課題が共有されました。イランの映画祭のプログラマー、ジャヴィッド・ソブハニ氏は、AIが制約の多い環境で「盾」として機能することを指摘しました。セネガルの映画監督ウセイン・デンベル・ソウ氏は、AIが新しい産業を形成する力になると強調しました。

さらに、米国のダグラス・モンゴメリー氏は、AIが製作スピードを向上させる可能性について触れ、アニメ制作には大きな変革が期待されると述べました。一方で、メキシコのオスカー・パレス氏は、現地の著作権制度がAIの進化に追いついていない現状を警鐘を鳴らし、倫理教育が重要であると訴えました。

韓国の映画祭ディレクター、シン・チョル氏はAIの急速な進化に懸念を示しつつも、AIが若い創作者に平等なスタートラインを提供する可能性を語りました。このように、AIと映画制作に関する議論は多角的に進められ、各国の文化的背景やニーズが反映された豊かな内容となりました。

結論



本カンファレンスを通じて、多くの意見が交わされ、「AIは創造性を奪うのではなく、むしろ拡張する」との認識が強調されました。SSFF & ASIAの代表である別所哲也氏は、「物語の力を祝福し続けることが私たちの使命だ」と伝え、会場の熱気は「人間とAIが共に創る未来の映画」という共通のビジョンで満たされました。期待感も込めて、イベントは幕を閉じました。

このカンファレンスは、今後の映画表現における新たな地平を切り開く一助になることでしょう。興味がある方は、アーカイブ映像の公開をぜひチェックしてみてください。


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