地元食材を用いた焼肉店の快挙
長野県上田市に本社を構える有限会社シンコーポレーションが展開する焼肉店「焼肉の家マルコポーロ」が、農林水産省の主催による「第29回 優良外食産業表彰」で国産食材利用推進部門の農林水産大臣賞を受賞しました。この受賞は、全国の優れた外食企業の中から選ばれたものであり、特に地元の食材を積極的に活用した取り組みが高く評価された結果です。
同社は2003年から地産地消の理念をもとに、長野県の豊かな食材を使ったメニューを提供しています。信州黒毛和牛や信州米豚、地鶏の「信州うえだ地鶏真田丸」、さらにはジビエ肉や地元産の野菜、地酒やワインまで、多岐にわたる長野の特産物を取り入れており、地域の生産者との連携を強めることで地域経済への貢献も目指しています。
例えば、県内最大の黒毛和牛専門牧場と提携し、御代田町に位置する株式会社ベジアーツから供給される新鮮な野菜をサラダに活用。なおかつ、シカ肉やイノシシ肉といった信州特有のジビエもメニューに加え、他にはない豊かな食文化の提供に努めています。
さらに、同店はただ食材を地元のものにするだけでなく、接客サービスの質にも力を注いでいます。スタッフは定期的にミーティングを行い、接客スキルと顧客満足度の向上に向けてトレーニングを重ねています。このような努力によって、地域のお客様に愛される店作りを目指しています。
近年では、飲食店を訪れる客のみならず、自宅でも高品質な焼肉を楽しめる環境を提供するために、長野県産の精肉を中心とした通販事業を開始しました。この新しいサービスは、家庭で簡単に地元産の焼肉を楽しむことができるように工夫されており、地元の良さを再認識するきっかけになっています。
同社は「薬食同源」という理念を掲げ、今後も自然由来の国産食材にこだわった店舗運営を続けていく方針です。地域に密着した外食企業としての存在感を高めるばかりでなく、持続可能な社会を目指し、食文化の発展にも寄与していくでしょう。この度の受賞は、まさにその成果の表れとも言えます。これからの「焼肉の家マルコポーロ」の更なる活動に期待が寄せられています。